降雨時こそクルマ……の考えを捨てて乗らない選択も! 運転中の豪雨を甘く見るとクルマも命も失う可能性アリ
8月はゲリラ豪雨の発生率が高い
8月になって関東地方では毎日どこかでゲリラ豪雨が生じている。ゲリラ豪雨とは、局地的に短時間で降る激しい豪雨のこと。雨量でいうと、「30分間で40mm以上の積算雨量が観測された場合」がひとつの目安らしい(「猛烈な雨」の定義=「1時間に80mm以上の雨」の2分の1)。 【写真】水深1mでも走れる! 最強のGクラス「メルセデス・ベンツ G550 4×4²」とは クルマを運転中に、こうした豪雨が接近してきたらどうすればいいのか。 それは、安全な場所に停車して、雨脚が弱まるのを待つ。これ一択だ。というのも、これほどの豪雨になれば、ワイパーをフル稼働させても十分な視界が得られなくなるからだ。 また、道路の側溝も、1時間あたり50mmの雨量を超えるとあふれ出し、たちまち道路が冠水する。周囲より少しでも低い場所であれば、もっと少ない雨量でも道路は川のような状態になるだろう。 基本的に、水位が床面を超えるとクルマは走行不能になる。乗用車でいえば、30cm以上の水深になるともう危ない。 しかも、道路の水深は見た目だけではわかりにくく、進入してみたらもうアウトという場合も多い。引き返すこともできない、といったケースも多々報告されている。 したがって、一番有効なのは、「Yahoo!防災速報」やウェザーニュースの「お天気アラーム」などのアプリを利用し、「大雨特別警報」や「記録的短時間大雨情報」などが発表されたら、クルマでの移動は一時的に中止するのが最適解。
とにかく少しでも高い場所に避難してやり過ごすしかない
すでに外出してしまっている場合は、河川のそばやアンダーパス、高架下、坂の下など周囲より低い場所を避け、道路より少しでも高い駐車スペースを見つけてそこへ避難(停車)する。ショッピングモールの立体駐車場の上の階などが一番安心だ。 そうした安全な場所に避難する前に、強い雨が降り出してきたときは、ヘッドライトを点けて(あれば、バックフォグランプも)、車間距離を普段よりも広めにとって、速度を控えめに走る。もちろん、アンダーパスなどがあるルートは避け、深そうな水たまりにも入らないことが肝心。 アプリなどがなくても、急に黒い雲が広がってきて、あたりが暗くなってきたり、雷の音が聞こえてきたり(光るのが見えたり)、冷たい風が吹いてきた、などの天候の変化を感じたら、積乱雲が近づいている証拠なので、豪雨になる前に安全な場所にクルマを止めて、身の安全を確保しよう。 気象庁でも、「50mm/h以上の雨は滝のような雨で、水しぶきであたり一面が白っぽくなり視界が悪くなります。雨量が50mm/h以上の降水予報が出ているときは、大変危険ですので運転を控えてください」と呼びかけているので、8月のゲリラ豪雨、そして9月、10月の台風シーズンは、「大丈夫」と過信しないで、豪雨が見込まれるときはクルマの運転を避けること。
藤田竜太