現役日本人GKランキングTOP5。2位は大迫敬介で、3位は興味深い人選に【元JFA・GKコーチの見解】
もっと評価されてもいいGKとは?
現役日本人でナンバーワンGKは? そんな素朴な疑問を元JFA・GKコーチの田口哲雄氏に訊いてみた。ひとり選ぶだけでは面白味に欠けるので、今回はトップ5という形でピックアップしてもらった。 【動画】現役日本人GKランキングTOP5 選定基準は以下の通り。「試合にコンスタントに出場しているか」、「ミスと好セーブの内容」、「至近距離のシュートに反応できるか」、「プレーの再現性の高さ」である。これを踏まえて、田口氏が選出した5人とは? 3位は興味深い人選となった。 5位:中村航輔(ポルティモネンセ) 「Jリーグよりもレベルが高いと言われるポルトガル・リーグで試合に出ている。昨年のトルコ戦で負傷してしばらく戦列を離れましたが、クラブで復帰してからすんなりとレギュラーに返り咲きました。彼は至近距離のシュートに反応できるキーパーで、どっしりと構えているタイプ。ただ、好セーブは多いですが、調子の波形がやや大きい印象です。もう少し安定してくれば、評価は高まるはずです」 4位:谷晃生(FC町田ゼルビア) 「東京五輪後なら1番手だったかもしれません。(ベルギーへの)移籍で失敗したという言い方はしませんが、試合に出る機会が減ってしまった。日本代表のサークル(枠組)から外れかけたものの、町田に来て試合に出て、チームは首位にいると。そもそも彼は身体が大きくて、身体能力も優れています。しっかりとボールを止められるので、これといった欠点が見当たらないキーパーです。 ただ、気がかりなのは町田のサッカー。これは町田のサッカーが良い、悪いではなく、日本代表のサッカーと比べた場合、スタイルが必ずしも一致しません。そうした状況下で求められる役割の違いを把握して、実践できるのか。今後はそのあたりをチェックしたいです」 3位:高丘陽平(バンクーバー・ホワイトキャップス) 「メジャーリーグサッカーでレギュラーとして試合に出続けている。しかも、かなり安定したプレーをしています。ここは評価に値します。彼の場合はよくサイズ(身長は183センチ)のことをテーマにされますが、サイズでキーパーをやるわけではありません。ボールを止められるか否かで、彼は自分のできること、できないことの整理をできています。試合を見ていて、サイズが足りなくて失点するシーンはほぼないです。 間合いの取り方がそつなくできていて、相手との距離の詰め方が上手いです。クロスへの対応も無難で、弱いわけではありません。ビルドアップの局面でもいろんなことができるので、もっと評価されてもいいキーパーだというのが個人的な感想です」
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