はやぶさ2、7月11日に2回目の着地へ JAXA会見(全文1)科学的意義が高い
十分安全なタッチダウンシーケンスを設計
2点目としてターゲットマーカがタッチダウン目標点の近くに着地しているかどうかですが、これはTM1Aという運用をやった結果としてC01-Cという領域を狙ったんですが、その中心点から3メートルという非常に、技術的にはもう文句なしの場所にターゲットマーカを落とすことができたと。ですので、この点でも十分成立性があるということです。 最後が、一番時間が掛かった、最後まで検討していた部分ですが、十分安全なタッチダウンシーケンスが設計できるかどうかです。これについては後ほどどういうことを工夫したかということをご説明いたしますが、結果として十分安全なタッチダウンシーケンスを設計することができましたので今日に至るということになっております。 それからその裏返しの理論ではあるんですけども、探査機状態についてタッチダウン1のときと比べると砂塵によって受光量が低下している機器があります。これはタッチダウンにとって大変重要な機器で、これらが受光量が低下したとはいえ、その状態でタッチダウンに支障がないかどうかという観点で評価をしてまいりました。これも事前に3回同じような地点に降下できていること、そこで十分、その地形のところに降りてきたときにどういう反応をするかと、どういう応答をするかというところまで含めて把握できているという意味で支障なしというふうに判断しております。 13ページに、結果としてどのような経過かということをもう一度お話しさせていただきます。第2回のタッチダウンの運用としては7月9日から11日に実施します。これは9日からスタートしてタッチダウン、高度ゼロになるのは7月11日。そこまでは降下していくということです。タッチダウンの時刻は11時ごろ。日本時間で11時ごろになります。 これは前回、第1回のときもそうでしたが、低高度でのシーケンスは探査機が自律的に状況を判断してタッチダウンを行いますので、正確な時刻というのはやってみなきゃ分からないというふうになります。ですので、11時ごろという表現の仕方をさせていただいています。タッチダウン場所についてはC01-Cという楕円のエリアを示しておりましたが、その中で1点を今回決めました。あまり芸がない名前で恐縮ですが、C01-Cbという名前の地点を狙います。ここから半径3.5メートル以内のところにタッチダウンさせようという狙いです。