はやぶさ2、7月11日に2回目の着地へ JAXA会見(全文1)科学的意義が高い
低高度での探査機の運用性も確認
今回その観測を行ったことと、あと低高度での探査機の運用性も確認できました。8ページ目に、図に書いてありますが、これは実際の実績の時刻を書き込んだということですので、これは簡単にスキップしまして、9ページ目も低高度の運用の、これは事前にご説明したのと同じです。ただ、ピンクの枠に囲んだ時刻を書き込んだだけで、当初の予定どおり実施できております。微妙に違うのは、上昇する時刻が数分早めに上昇したということが違うぐらいで、ほかは予定どおりの時刻になっております。 10ページ目、これはすでに「はやぶさ2」のホームページでご紹介しているんですが、撮影した画像を、これはONC-T、望遠の光学航法カメラで撮影した28枚を接続しま して撮った写真で、この画像の左上の白い点、これがターゲットマーカになります。なので、このあと詳しくご説明しますけれども、タッチダウンはこの辺り、このターゲットマーカを含む平らに見える領域辺りにタッチダウンをすることになりますが、これはこのあと詳しい話があります。ではここまでが前回の運用の結果のご報告になります。では11ページから。
第2回タッチダウン運用実施の可否判断
久保田:それでは続きまして第2回タッチダウン運用実施の可否判断の結果につきまして報告いたします。資料が11ページになります。JAXA、ISASは「はやぶさ」プロジェクトの詳細な検討結果に基づき判断を行いまして、第2回タッチダウンを実施することに決定しました。タッチダウン運用は7月9日から11日に行う予定です。7月9日が準備で、10日に降下を開始して実際にタッチダウンを行うのが11日、今は午前11時ごろを予定しております。 タッチダウンのバックアップとしましては、7月22日の週を予定しております。小惑星表面の詳細な温度条件、特にタッチダウン付近の温度条件を見ましたところ、太陽距離が1AU以遠ならば、タッチダウン可能であることが分かりましたので、当初7月上旬って言っておりましたけれども、7月末までは近づくことができるということで、22日の週をバックアップとして考えております。タッチダウン実施に至る判断ですけれども、のちほど詳細はプロマネからお話ししていただきますけれども、判断に関しましては3つあります。 1つは地下物質採取の科学的意義が高いということ、2つ目が現状の探査機で十分安全なタッチダウン運用の成立性を確認できたこと。これはカメラ等が、光量が減衰しておりましたけれども、今までの運用をもとに詳細検討しましたら、タッチダウン運用の成立性を確認できているということ。それから2回目のタッチダウンのあとに光学系、カメラ等の受光量がさらに低下するということも考えられますけれども、それが低下されたとしてもその後の運用に支障がないということも確認しましたので、以上の総合的判断から第2回のタッチダウンを行うことに決定したという次第でございます。プロジェクトの詳細な検討結果につきましてはこのあとプロマネから詳細の話をしていただきたいと思います。