0.5ポイント利下げ主導のパウエルFRB議長、一段と強力な存在に
大幅利下げ選択のFRB、パウエル議長は確実な軟着陸達成を目指す
インフレ率が鈍化している限り、経済を完全雇用に近い状態に保つことを議長が優先している点を踏まえれば、景気が悪化し始めた場合に0.5ポイントの追加利下げが行われる可能性も排除されないと、複数のエコノミストはみている。
米労働市場のデータが再び失望すべき内容となれば、パウエル議長は今後数カ月に再度、他の金融当局者を0.5ポイント利下げの方向に誘導するチャンスを持つものと考えられる。最近発言した当局者の幾人かは、先行き0.25ポイント利下げを支持する可能性を示唆しているものの、再度の大幅利下げについて扉を開いたままにしている。
ドイツ銀行の米国担当チーフエコノミスト、マシュー・ルゼッティ氏は、議長がジャクソンホール会合(カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム)で行った講演や、18日の記者会見での発言に基づけば、「労働市場の一段の悪化があれば、パウエル議長は再び0.5ポイント利下げに傾くと考えられる」と話した。
原題:Powell Emerges Stronger After Leading Fed to Big Rate Cut(抜粋)
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Craig Torres