“リスクが気になる人”のための不動産投資の始め方
買いやすく、売りやすい初心者向けの物件とは?
「自宅を購入する住宅ローンは怖くないけれども、投資目的のローンは怖い」と言う人がいます。私の考えは逆です。住宅ローンは自分の稼ぎで返済するので、何かの事情で働けなくなったら返済が滞ってしまいます。一方、投資ローンは自分がどんな状況であろうと、入居者がいれば返済が進むからです。 もちろん、空室だと自分のお金を持ち出して返済することになります。この空室リスクは、不動産投資における最大のリスクと言えるでしょう。私が最初の不動産投資物件を中古のワンルームにしたのは、毎月の返済額も少額なので入居者がつかなくても自分の給料で補填できると考えたからです。 また、都心には学校や企業が多くあり、地方から都心にやってくる人は後を絶ちません。私自身もそうでした。こうした単身者が最初に住むのが、賃貸のワンルームです。 ですから、都心のワンルームは入居率が高く、空室リスクが低い。ファミリータイプや一棟アパートに比べて価格も安いので買いやすく、何かの理由で売るときにも売りやすい。つまり撤退もしやすい。 不動産投資を始めてみたい初心者の最初の一歩として最適なのが、都心の中古ワンルームへの投資だと私は考えています。 将来的に人口減少が進んだら、都心といえども空室リスクが高くなるのではないか。このような心配をする人がいるかもしれませんが、それは杞憂に終わると思います。 なぜなら、人口減少はまず地方で進みます。都心の人口が減るのは最後の最後です。また、人口減少の中心は高齢者で、高齢者はほぼ持ち家です。持ち家の人口が減っても賃貸需要が減ることはありません。 「大地震が起きたら」と心配する人もいますが、新耐震基準が施行された1981年以降に建設されたものであれば、鉄筋コンクリート造のマンションが地震で倒壊するようなことはまず考えにくい。もちろん、「絶対にない」とは言い切れませんが、極論を前提にすると何もできなくなってしまいます。 デメリットを挙げるなら、利回りが低く、資産形成に時間がかかることでしょう。地方や郊外の一棟建て不動産に投資すれば、利回りは高くなりますが、それだけリスクも高くなります。 まずは低リスクの不動産投資で経験を積み、それから徐々にリスクとリターンのバランスをとりつつ、高リターンを求めていく。そのほうが成功確率が上がると思いますが、いかがでしょうか。実際、私はその順番で不動産投資を行なってきました。