【闘病】コロナ禍に「混合性結合組織病」発覚 妊娠中に過ごした治療期間
闘病しながらのマタニティ生活
編集部: 現在の体調や生活などの様子について教えてください。 アリサさん: 現在は妊娠中(取材時)ということもあり、服用する薬を減らしながら生活をしています。プラケニルという薬を隔日で1錠と2錠を交互に飲んでいます。そして、ステロイドのプレドニンを朝・晩服用しています。 プラケニルを飲み始めてからは、冬場だけではなく、冷房が強いスーパーや室内でも出ていたレイノー症状が出なくなりました。 また、プレドニンを飲み始めてから、多発性筋炎の頻度はだいぶ安定し、痛みが出ても長引くことがなくなり、軽度の痛みで済むようになりました。また、手指の腫れ(腫脹/しゅちょう)が明らかに引いたので、結婚指輪が窮屈になっていたのが、元に戻り安心しました。 編集部: ご妊娠されている(取材時)とのことですが、闘病しながらのマタニティ生活について、どのような点に気をつけていらっしゃいますか? アリサさん: はじめは個人クリニックでの出産を希望していましたが、混合性結合組織病により母体と胎児へのリスクがあるということで、膠原病と産婦人科が併設されている総合病院で診てもらうことにしました。 妊娠高血圧症候群になるリスクが高いそうで、朝・晩と血圧測定は欠かさず行っています。食生活も塩分・糖分・脂質の過剰摂取を控えるように、野菜多めの生活を心がけています。 編集部: 感染症対策にも留意されているそうですね。 アリサさん: はい。ステロイドの服用していたことで、免疫力が落ちて感染症にかかりやすくなると医師に忠告されました。 新型コロナウイルスが蔓延しているということもあり、手洗い・うがい・換気・消毒などのできる範囲の感染症対策と免疫を落とさないよう睡眠時間の確保などを徹底して過ごしています。 また、抗SS-A抗体が陽性のため、胎児に不整脈や心筋炎のリスクがあるということで、胎児心エコー外来で、何度も様子を診てもらっています。検査しないと赤ちゃんの様子がわからないので、不安になることも多いですが、あまり考えすぎないように気をつけています。 編集部: あなたの病気を意識していない人に一言お願いします。 アリサさん: この病気は見た目では目立った症状がないので分からず、症状も個人差があり、症状の辛さも本人にしか分からないので、周りから見ると「そんなに?」と思うかもしれません。 ですが、勇気を出してしんどさを訴えているので、周囲の方が少しでも聴く耳をもってくれれば嬉しいです。 前職の時に、倦怠感と全身の痛みから早退を上司に願い出たときに、「気持ちの問題かもしれないし、踏ん張り時だよ」と言われ、悲しくなりました。同じ病気の方が職場にいたら、少しでもサポートしていただけたらありがたいです。 編集部: 医療従事者に望むことはありますか? アリサさん: 私は主治医に恵まれ、不安でいっぱいだった私の話を親身に聞いてもらいました。医師の方はお忙しくて大変だとは思いますが、できるだけ親身に寄り添った診察をしてくださるとありがたいです。 編集部: 最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。 アリサさん: ずっと健康だと思っていた私が、できることがどんどん制限され、初めて自分の身体を一番に考えるようになりました。「身体が資本」と言います。今、無理して身体の訴えを無視していると、あとで身体が耐え切れなくなってしまうかもしれません。 身体の違和感があったら早めに休養したり、病院受診したりしてほしいと願います。また、周りに病気を抱えている方がいたら、「私にできることはあるかな?」と聞いてくれる方が居るだけで、とても心強くなります。 周囲の方への優しさを持つ方が増えてくれたら、いろんな大変さを抱えて過ごす人が、お互いに過ごしやすくなっていくのではないかと感じます。