「すごい」「ご自愛」スタンプで交流SNS 主婦の利用が7割 家事に育児、〝途方もない〟日々に肯定を
記者も利用、2時間で10の共感
主婦層のユーザーにインタビューをすると、子どもや家族のケアに追われ、とにかく忙しく時間がない主婦の姿が見えてきたといいます。「しかもそのタスクには終わりがなく、途方もない生活だと感じました」と清水さんは言います。 そんな生活でのふとした悩みや不満は、友だちにLNEをするほどでもないし、自分を傷つけるような言葉が並ぶこれまでのSNSでは投稿できない――。そんなとき、お互いの頑張りを認め合える「いつおか」が使われているのではないか、と分析します。 清水さんは「社会の中でケア労働が軽んじられていると感じます。まずはユーザー間で、自分たちの価値を認め合ってほしい」と話します。 ワンオペで2人の子どもを育てる記者も、実際にサービスを利用してみました。 日々の忙しさゆえに落ち込んでしまっているという気持ちを投稿してみたところ、2時間ほどで、「ぎゅ」「よしよし」「うんうん」というスタンプが計10個つき、かたくなっていた気持ちが少し和らぐのを感じました。
投稿内容によって相談先など紹介へ
リリースから1年ほどの「いつおか」ですが、清水さんが想定外だったというのが、投稿内容の多様性です。 「当初は悩みごとなど、つらい気持ちを吐露する場所を想定していました。ところが、喜びや楽しかった経験など、日々の何げない気持ちの投稿も多く見られています」 今後は、投稿の内容から気持ちの浮き沈みや必要とされるサービスを検知し、適切な支援につなげるための仕組みを展開していくつもりだといいます。 「相談先はもちろん、オフラインでの居場所の案内、就労を希望する障害のある人に向けた就労支援施設の紹介などを、ユーザーごとに案内できるような仕組みを検討しています」 ◇ 【#令和の専業主婦】 専業主婦として家庭内のケア労働を精いっぱいしているのに劣等感があったり、「諦めた」なんていう気持ちにさせたりするのは誰なのか? そんな社会を変えていくためのヒントを探したい。どうすればいいか、一緒に考えてみませんか? みなさんの体験談、声を募集しています。 【募集フォームはこちら】https://forms.gle/3TheaW9cQxR7gamcA