新年一般参賀 愛子さまも思わずニッコリ? 視線の先には「愛」「ハートマーク」の手作りうちわ
皇居で2年ぶりとなる新年一般参賀が2日、行われた。天皇、皇后両陛下と長女の愛子さまら皇族方が宮殿・長和殿のベランダに立ち、にこやかに手を振り集まった人びとのお祝いの声に応えた。愛子さまが目線を留めてニッコリされた瞬間があった。 【写真】「愛」「ハート」のうちわにニッコリ?愛子さまはこちら! * * * 天皇陛下と皇后雅子さま、そして皇族方が長和殿のベランダに姿を見せると、集まった人びとから静かなどよめきが起こり日の丸の小旗をはためかせる音が宮殿の東庭を包み込んだ。 天皇陛下は「皆さんとこうして新年を一緒に祝うことをうれしく思います」と、お祝いを述べるとこう被災地の人たちに思いを寄せた。 「昨年の元日に発生した能登半島地震や、各地で起こった大雨の災害などにより、いまだにご苦労の多い生活をされている多くの方々の身を案じています」 雅子さまと愛子さまも共に思いを寄せるように顔をやや伏せていた。 陛下と皇族方が、1回の一般参賀で宮殿のベランダに立つのは5分程度だが、その間の表情や仕草からは、人柄や思いが伝わってくる。 雅子さまは、上皇さまと上皇后美智子さまを気遣い、おふたりがベランダに立つまで心配そうに見守り、歩く美智子さまに手を添えるような仕草をみせた。 愛子さまは昨年末にインフルエンザに感染したこともあり、参賀者からは「やはり、愛子さまお痩せになった」と、心配する声が時おり聞こえてきた。 それでも、東庭に集まった参賀者に端から端まで落ち着いた仕草でお手振りをし、回によってはお隣になった秋篠宮さまに笑顔で話しかけるなどお元気な様子だった。 ときおり手を振りながら雅子さまと顔を見合わせて和やかにひと言、ふた言会話をする様子も見られ、参賀者からは「楽しそう。両陛下と何を話していらっしゃるのかしら」などと声があがっていた。 愛子さまが豊かな表情を見せたのは4回目のお手振りのときだった。
ゆっくりと参賀者を見渡していた愛子さまの視線が一瞬止まり、ふふっとほほ笑むと隣の雅子さまに顔を向けて話しかけた。おふたりは、視線を東庭に戻しつつもやわらかい表情で言葉を交わし続ける。 ふたたび参賀者の前列あたりに視線を戻した愛子さまは、にっこりと笑顔を見せ視線の先と会話をするように、二度うなずく仕草をみせた。 愛子さまと雅子さまの目線の先には何があったのか。 視線をたどってゆくと、白地に赤い文字で表には「愛」、裏面には、「♡」と書かれたうちわを振る女性たちの姿があった。 世田谷区から一般参賀に来たという姉妹は、「愛♡」うちわについて、こう話した。 「何かメッセージをと考えていたところ、思いついてゆうべ作りました」 「♡」は、愛子さまの「愛」をシンボル化したもの。他の人の邪魔にならないよう高くは上げず、没収されないように小旗サイズに収めたという。 姉妹は、愛子さまが目線を留めてくださったように感じた、と喜びを語った。 また、佳子さまもひとりひとりと目線を合わせるように、端から端まで丁寧に手をふり、秋篠宮さまと紀子さまも遠い位置にいる参賀者に届くように高い位置で手を振った。 この日、皇居に集まった人びとを見ると外国籍らしき家族連れや海外からの観光客の姿がますます増えた印象も受ける。 陛下は即位した当初から、「国民」という限定した言葉よりは国籍を問わない表現を好まれ、多くの人へメッセージを伝え続けてきた。 この日も、新年一般参賀の「おことば」をこう結んだ。 「年の始めに当たり、我が国と世界の人々の幸せを祈ります」 (AERA dot.編集部・永井貴子)
永井貴子