人として「豊か」になるため、世の中の流れをニュースで知るのは当然 「ちょうどいい」接し方選んで、整理収納アドバイザーEmiさん
人として「豊か」になるために、世の中の流れを、ニュースを通じて知っておくことは当然だと思っている。会社員時代は、取引先との会話の糸口になった。今は、経営者としてアパレルや暮らしに関する情報を収集したり、発信者として社会の機運や受け取り手の気持ちを理解したりする。 【写真】「意識高い系」メディアのNewsPicks、有料会員数の伸びが鈍化、最大の試練に直面 戦線拡大で〝とがった記事〟が減少 23年
× × × 10月15日からの1週間は毎年秋の新聞週間。新聞を始めとしたニュースとの付き合い方について、就職や子育てで暮らしが変わるのに合わせ、自分に「ちょうどいい」情報収集法を選んできたという、整理収納アドバイザーのEmiさんに聞いた。 ▽取引先との会話のために 2004年、通信販売会社に入社した。暮らしにまつわる商品を扱う通販サイト「ベルメゾン」を運営する会社で、商品企画を担当。取引先は家具を作る会社や職人が多く、40~50代の男性とやりとりをすることが多かった。 どうしたら、会話をスムーズに進められるのか。会社に何紙かそろえられていた新聞をジャンルを問わずに読んだ。社会情勢を知るため、鉄の市場価格や株価など何でも吸収した。企画につながるようなニュースや読んで興味を持ったニュース記事を切り取り、「どう思うか」「何が考えられるか」と自分の意見とともに、ノートに切り貼りした。
この習慣が結実したのが、提唱している「マイノート」だ。 ▽「心の貯金通帳」 マイノートを始めたのは会社員時代の2004年だ。仕事に関することやプライベートに関すること全てを1冊のノートに記すことで自分軸が見えるという発見があった。自分の心を動かしたものやこと、考えがどこかに行ってしまわないよう、「心の貯金通帳」として書き留めた。 20年たった2024年9月時点では75冊になった。 ▽片耳「ながらニュース」がちょうどいいことも 2008年、結婚から2年が過ぎ、「新居のインテリアや収納を夫婦の記録として残したい」と思ったことをきっかけに、ブログ「OURHOME」を開設した。その後、双子の出産・子育てを機に会社を退社した後は、暮らしに関する商品を企画販売する会社を運営する。音声メディアVoicyで自身のラジオコーナーを持ち、交流サイト(SNS)やブログでの発信も続ける。 会社員から双子の母に、経営者に。時の流れとともに生活スタイルは変化し、ニュースとの関わり方も変わった。子どもがまだ小さく、子育てに追われていた時は、新聞の一面だけをざっと読んだ。「子育て中は社会に置いて行かれる感覚があった」から、社会や世間の動きに触れるため、ニュースが必要だった。