専大北上がPK戦の末に遠野を破り、3年ぶり3度目の全国高校サッカー選手権出場
◆全国高校サッカー選手権 岩手県大会決勝 専大北上1―1遠野※PK5―4(3日、いわぎんスタジアム) 岩手決勝は専大北上がPK戦で遠野を破り、3年ぶり3度目の全国を決めた。延長後半アディショナルタイム3分から出場したGK高橋蒼(そな、3年)が相手の4本目を止めた。 専大北上イレブンの目に、うれし涙があふれた。一進一退の攻防を100分間繰り広げ、PK戦での勝利。23年5月の県高校総体決勝から遠野には5連敗していただけに、喜びもひとしおだった。「本当に良かった。ホッとしました」と小原昭弘監督。選手と何度もハイタッチを交わし、喜びをかみしめた。 延長後半AT3分、背番号1の高橋が“PK要員”としてピッチに入った。出場を告げられた時には「全く緊張はなかった」と高橋。3―3で迎えた4人目のキッカーは蹴るまでの時間が長く、スタンドがざわつくほどだったが「最初に動いたら負けと思って最後まで我慢した」。蹴った瞬間右に跳び、両手で完璧に止め優勝に導いた。 延長前半1分にはロングスローからゴール前でDF小野寺聖月(らいが、2年)頭で流し込み先制。今大会は無失点でこのまま優勝かと思われたが、王者の意地から追いつかれた。「やっぱり相手の強さもあって、簡単には勝たしてくれない」と監督。土壇場でも負けないよう、選手を更に鍛えていく。 3年ぶりの全国では優勝しか見えていない。勝ち進むために「僕らより強いチームがたくさんあるので、もっと守備のベースを上げていきたい」と指揮官。全国でも堅守を発揮し、頂点を目指す。(山崎 賢人)
報知新聞社