「豪雪地で干し芋」「屋久島で収穫」 旅しつつ農業バイト、移住にも 「闇バイトより…」のバズでも話題
関係人口増狙い、自治体経由も
「バイト先」は、全国各地に広がりますが、登録事業者の特徴として、「SNS発信に力を入れるなど、新しいことにチャレンジしたいという若い農家さんが多い」と園田さんは言います。一方で、「人手不足でどうしようもないと苦しんでいる地域」もあると指摘します。 地域全体で人口が減っているエリアでは、期間限定で手伝ってくれる働き手を確保できない農家も多いといいます。 「いままでは家族や近所の人たちが手伝ってくれていたけど、農家自身も周辺の住民も高齢化する中で、人手が足りていない状況のところも多くあります」 そのような地域では、行政が間に入ることで、バイトの確保に成功している例もあるそう。 「なると金時」や、「鳴門らっきょ」が特産の徳島県鳴門市では、市役所が農家とおてつだびとの間に入り、募集ページを作成するなど、高齢の農家が苦手とする作業を代行しているそうです。 同じ仕組みでバイトを確保する長野県中野市は、休日の観光案内なども手配しています。 「地方自治体としては、移住者の確保も見据えつつ、まずは関係人口(地域と多様なつながり方をする人たち)をつくりたいという思いがあると考えます」と園田さん。
「対価だけではない魅力を」
おてつたびで募集をする数多くのバイトの中でも、農業バイトは「すぐに埋まってしまうほど人気」とのこと。 「闇バイトよりも農業バイトを」の投稿への反応では、農業バイトを探す手段として「おてつたび」に言及するものも複数ありました。 園田さんは「注目されてうれしいです。農業バイトでは、農家さんから『ありがとう』『助かる』といった声をかけてもらう経験もできます。対価だけではない魅力を伝えることができたらいいと思います」と話しています。