〔米株式〕NYダウ一時最高値、167ドル高=ナスダックも続伸(8日午前)
【ニューヨーク時事】週末8日午前のニューヨーク株式相場は、トランプ次期米大統領による規制緩和期待などを背景とした買いが入り、反発している。午前10時現在は、優良株で構成するダウ工業株30種平均が前日終値比167.43ドル高の4万3896.77ドル。一時、取引時間中の最高値を更新した。ハイテク株中心のナスダック総合指数も21.50ポイント高の1万9290.96と続伸し、最高値圏で推移している。 米大統領選の結果判明を受けた株価急騰の反動で、前日のダウ平均は小幅安で引けた。返り咲きを果たしたトランプ氏は、選挙公約で減税や移民規制強化、関税引き上げを掲げており、インフレ再燃への警戒感がくすぶるが、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は前日の連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、「短期的にはFRBの政策決定に影響しない」と明言。一方で、トランプ氏は企業に有利な規制緩和に前向きとの期待もあり、この日は旺盛な投資意欲を背景に主要な株価指数は軒並み上昇、投資家が重視するS&P500種株価指数は6000の節目が目前に迫っている。 個別株を見ると、この日からダウ30種構成銘柄に採用された塗料メーカーのシャーウィン・ウィリアムズが1%高。エヌビディアは小安い。このほか、四半期決算を発表した民泊仲介大手エアビーアンドビーが8.3%安、画像共有サイトのピンタレストが14.2%安と、ともに大幅下落している。中国政府が発表した新たな景気刺激策は期待外れとの見方から、阿里巴巴(アリババ)集団、京東商城(JDドットコム)などの中国企業も軟調。