仲の良いママ友の子が、うちの娘にいじわるをしてくる。今後、ママ友とはどう付き合うべき?
お笑い芸人や音楽プロデュース、テレビ番組のMCなど、多忙な毎日を送りながら、2児のパパとして育児に奮闘する様子をSNSで積極的に発信している古坂大魔王さん。同じように育児や夫婦関係のことで悩んでいるパパ・ママのお悩みに、ズバッと切り込みます。 【画像】ママ友に利用されてる? 今回のお悩み IKERYさん(33歳/小売店/販売職・サービス系) うちの4歳の娘が、お友だちからよく悪口を言われたり、叩かれたりしているようです。その子のママと私は仲が良いので、正直どのように付き合うべきか悩んでいます。 ■発達の途上にある子どもは未完成 子ども同士のトラブルは、親なら誰もが必ず悩むことのひとつですよね。僕と奥さんも、同じことで悩んだ経験があります。だからこそ、一緒に解決策を考えたいと思い、今回はIKERYさんのご相談を選びました。 僕は子育てをして初めて気づいたんですが、子どもって思った以上に未完成ですよね。個人差もありますが、中高生になっても幼い子もいます。 まして乳幼児や小学生は、たとえ言葉が通じていても、急に何をするかわからないところがあります。でもこれは発達の途中だからで、そのまま大人になる子はいません。 だから、子どもたちのいざこざを大人に置きかえて考えるのは得策じゃないと思います。 子どもはみんないい子だけど、誰とでも気が合うとは限らない。たまたま集められた子どもが一緒にいるのが園や学校なんです。そう考えたら、たまにはトラブルが起こることもあるでしょう。 ■誰だって我が子が大事だけれど では、子ども同士のトラブルが起こった場合、どうするのがいいでしょうか。 大事な我が子が叩かれて痛い思いをしたり、悪口を言われて心を傷つけられたりするのは、自分がされるよりも嫌ですよね。親としてはかなりイライラすると思います。だからこそ、相手の親御さんに直接は伝えないほうがいいと僕は思います。 子どもの様子をずっと見ていなかったら経緯がわからないし、見ていたとしてもどちらが悪いとも言えない場合があります。実は両方が手を出していたり、悪口を言っていたりすることもめずらしくありません。どう感じるか、どう伝えるかも、それぞれ違うからです。 ですから、まずは担任の先生に相談してみてください。普段からよく見てくださっている先生なら、どういう様子なのかご存じかもしれません。 また、本当に子どもの友だちが一方的に手を出してきたり、悪口を言ったりしているとしても、原因は2人の友だち関係にあるとは限らないと思います。暴力を振るっていても、悪口を言っていても、友だち本人はその自覚がないかもしれません。 もしかしたら、親や先生に強く叱られたり、関係が悪いと思ったりしていてイライラした結果、友だちに当たっているのかもしれません。体調不良でつらいのかもしれません。だから周囲の大人が観察したり質問したり、環境を調節したりする必要があるんです。 子ども同士の距離を少しの間だけ離したり、クラスみんなで話し合ったり、できることはたくさんあるのではないでしょうか。 ■子どもの気持ちを聞いてあげて 一方、我が子が叩かれたとか、悪口を言われたと話してきたら、それが事実かどうか問い詰めるのではなく、僕はしっかり気持ちや状況を聞いてあげるのがいいと思います。 「それは嫌だったね」「悲しいね」などというように代弁しつつ共感を示して気持ちを話せるようにし、「どうしてそんなことをしたんだろう」「その前に何かあった?」などと、理由や経緯を聞いてみるといいかもしれません。 そうして聞いた話を先生にフィードバックしつつ、また話し合うのもいいと思います。 子どもは発達の途中で未完成だけど、ずっとそのままではありません。だから、ひどいケガなどをしているわけではないとしたら、難しいことですが、相手を責めるというよりも周りの大人みんなで解決していく姿勢をとったほうがいいのではないでしょうか。また、ずっとそのままの状態が続くわけではない、という前提で、せっかく仲良くなった相手のお母さんとの関係を変えなくてもいいと思います。 もしも担任の先生が頼りにならない場合は、園長先生に相談してもいいと思います。または、特定の名前を出さずに子どもの間で悪口や暴力があることを話し合う、第三者委員会などに相談するのも方法です。うまく解決することを願っています! 古坂大魔王さんプロフィール 1973年7月17日生まれ。青森県出身。1992年にお笑い芸人「底ぬけAIR-LINE」でデビュー。現在は、芸人、音楽プロデューサーのほか、文部科学省・CCC大使、総務省・異能vation推進大使、国連環境計画「UNEP」アンバサダーを務めるなど、マルチな才能を活かして活躍中。2児の父。NHK Eテレ『すくすく子育て』では5年間MCを務めた。現在は、多数のバラエティ・情報番組に出演中。プロデュースするピコ太郎の幼児向けコンテンツ「ピコスタキッズ」のYouTubeチャンネルを開設。 (取材・文:大西まお、撮影:天田輔[インタビュー]、佐藤登志雄[タイトル・結論]、編集:マイナビ子育て編集部)