S&P500種、年末にかけて上値伸ばす可能性低いーゴールドマン
(ブルームバーグ): ゴールドマン・サックス・グループの米国株担当チーフストラテジスト、デービッド・コスティン氏は14日、年末にかけてS&P500種株価指数がここから一段と値上がりする可能性は低いとの見方を示した。
コスティン氏はブルームバーグテレビジョンのインタビューで、年末時点のS&P500種予想は5200だと改めて表明。「これから年末まではほぼ横ばいのリターン」を見込んでいると述べた。
コスティン氏によれば、経済や企業利益、バリュエーション、資金フローを考慮したゴールドマンの予測モデルは、上値余地がないことを示唆している。ゴールドマンのエコノミスト陣は今年の米実質成長率を3%程度、同行の株式ストラテジスト陣は企業利益の伸びを8%とそれぞれ予想。一方で、バリュエーションはすでに歴史的な高水準に達していると指摘した。
「マルチプルの拡大はあり得るが、可能性としては低い」とコスティン氏は述べた。
自身の見通しに対する上振れリスクの1つは、市場が現在織り込んでいる以上に米金融当局が積極的に金利を引き下げた場合だとコスティン氏は指摘。ただ、現時点でその可能性は低いとも強調した。
「それは当社の基本シナリオではない」とし、「市場は年末にかけて現在のマルチプル水準か、これを下回る水準で取引されるというのが当社の基本シナリオだ」と語った。
原題:Goldman’s Kostin Says S&P 500 Going Nowhere Through End of 2024(抜粋)
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Alexandra Semenova, Sonali Basak