RIIZE、初登場49位から3週目で首位獲得 『RIIZING』はグループの音楽的魅力を堪能できる1枚に
<CD Chart Focus> 参考:https://www.oricon.co.jp/rank/ja/w/2024-07-15/ 【ライブ写真】ビジュアル抜群のメンバーが揃うRIIZEのステージ 7月15日付(7月9日発表)のオリコン週間アルバムランキングによると、RIIZEの『RIIZING』が売上枚数60,327枚で1位を記録。その後、『うたの☆プリンスさまっ♪』より黒崎蘭丸のソロベストアルバム『MUSIC FOR LIFE』が18,162枚で2位、倉木麻衣『forever for YOU』が10,631枚で3位と続いた。 今回取り上げるのは、1位となったSM ENTERTAINMENT所属のボーイズグループ RIIZEの1stミニアルバム『RIIZING』。昨年のデビューから快進撃を続け、今年9月に日本デビューも決定しているRIIZEは、K-POPの次世代を担う要注目グループの一つとして期待されている。 本作は既発曲を含めて計8曲収録。1曲ずつ見ていこう。まず1曲目「Boom Boom Bass」は、ほどよく重みのあるファンキーなベースラインがサウンドを牽引する軽快なダンスポップ。全編にわたりベースのゴリッとした音がアクセントとなっている。MVもベースを大々的にフィーチャーした内容で、メンバーがスラップ奏法で弾くシーンなど、エレクトリックベースが映像に何度も登場。ベース好きには堪らないビデオと言えるかもしれない。アレンジ面はコーラスの加工やシンセの音色など、全体的にレトロな感触があり、新しさと懐かしさが巧みに融合されている。 一方で、ウッドベースがリズムを下支えする90年代ヒップホップ直系のトラックの2曲目「Siren」は、メンバーたちの激しいラップが乗る1曲。スクラッチ音をはじめ、タイトルのとおり実際にサイレンの音が使われるなど、さまざまな音がサンプリング的に散りばめられてる点がおもしろい。ベースが特徴的という点では「Boom Boom Bass」と共通するが、「Boom Boom Bass」はファンキーなダンスポップで「Siren」はヒップホップ。スタイルのまったく異なる2曲を歌いこなしている。 疾走感のある3曲目「Impossible」は、現在のグループの成長速度を表すような、軽やかなスピード感が魅力の1曲。ハウス系のクラブミュージックからの影響を強く感じる洗練されたビートが心地よい。メンバーたちのボーカルのユニゾンもバランスよく、まとまりがある。4曲目「9 Days」は、シンプルなサウンドから一転してサビでリズムがバウンスするダンスポップ。甘いボーカルソロから始まる構成も王道でいい。ここまでの楽曲はいずれもリズム面にこだわっている印象で、その多彩なリズムを奏でるトラックがRIIZEの土台にあると言える。