「闇バイトは犯罪者募集情報」警察が注意呼びかけ…ホームセンターでは対策グッズ欠品も
全国各地で闇バイトに絡んだ事件が相次いでいます。首都圏を中心に闇バイトによる強盗、窃盗事件が相次ぎ、6日時点で40人が逮捕されています。逮捕者は、実行犯のほか「リクルート役」「現金回収役」「道具の準備役」などもいて、捜査が進められています。 11月1日には、熊本県内で飲食店従業員の姉(18)と高校生の弟(16)がSNSで闇バイトを募集したとして、職業安定法違反の疑いで逮捕されました。
警察によると、2人は10月、SNSに「短期間、高収入、やりたい人いたら連絡ください」などと投稿し、詐欺の「受け子」や「出し子」を募集した疑いです。2人はいわゆるリクルーターだったとみられています。 応募した熊本県内の高校生が、断ろうとしたら「金を払えと脅された」と相談があり、警察が捜査していました。闇バイト関連で職業安定法違反容疑が適用されるのは熊本県内で初めてで、さらに、5日、この指示役とされる暴力団幹部の男(27)も逮捕されました。
闇バイトの誘い文句としては「短時間で高額」「即日入金」「ホワイト案件」「書類を受け取るだけ」と一見、好条件に見える求人情報。募集段階では、仕事内容は明かされないということです。また、匿名性の高いアプリで連絡を求められる場合も注意が必要です。 熊本県警も闇バイトの危険性を知らせるチラシで、注意を呼びかけています。「闇バイトは、アルバイトではありません。犯罪実行者募集情報です」と記載されています。 渡辺絵美弁護士も「強盗罪は、捕まったら実刑になる。それだけリスクが高いから、アプリで募集して人にやらせている。実態は犯罪者集団なので、万が一関わってしまっているのではないか、と思ったら、すぐ警察に相談してほしい」と話します。
防犯グッズ完売も…今できる対策は
こうした事件が相次いでいることを受けて、熊本県内のホームセンターでは、防犯グッズが売れています。熊本市のハンズマン画図店では、窓サッシやドアに設置して衝撃があったらブザーが鳴る「衝撃センサー」や窓が割れにくくなる「窓フィルム」が2~3週間前から欠品状態だということです。 さらに、警備会社「セコム」にも、ホームセキュリティに関する問い合わせが急増しています。10月の問い合わせは、前年の同時期に比べて7倍、9月と比べても7倍に増えたということです。「導入を検討したいから話を聞きたい」など新たな問い合わせが増えているそうです。