ニューウェイ、2025年中のチーム移籍が可能に? 内戦状態のレッドブルには大きな痛手か
レッドブルの”内戦”にも影響及ぶ?
ニューウェイのレッドブル離脱は、チームの支配権をめぐる権力争いによるシーズン序盤の混乱がきっかけとなった。 この騒動はもともと、ある女性従業員がホーナーの行動に対して苦情を申し立てたことに端を発している。その後、展開はタイとオーストリアのレッドブルの本体であるエナジードリンク会社のオーナー、さらにはチーム内の他の幹部たちを巻き込んだ内戦へとエスカレートしていった。 ホーナー代表はチームの統制を保とうとしてきたが、ニューウェイの退団は、今後さらなる波乱が起こるのではないかと危惧する人々を、さらに混乱させることとなるだろう。 ライバルチームからは、ここ数ヵ月でレッドブルの関係者が求職に殺到していると指摘されており、エースドライバーのマックス・フェルスタッペンの将来も不透明なままだ。 ホーナー自身は、フェルスタッペンが短期的にはレッドブルに留まると主張しているものの、メルセデスが彼を引き抜こうとする動きは止まらない。 フェルスタッペンの父ヨスは今年初め、ホーナー代表がこのままチームの指揮を執り続ければレッドブルが分裂する危険性があると警告していたが、今回のニューウェイの行動は彼の考えをさらに具体化するものでしかない。 ニューウェイのレッドブル離脱を受けて、ヨス・フェルスタッペンはオランダのテレグラフ紙に次のように語っている。 「チームは崩壊の危機にある。今年の初め、私はそれを恐れていた」 「チーム内部の平和のためには、重要な人材がチームにとどまることが重要だ。今はそうではない。ニューウェイが去り、今年の初めにはヘルムート(マルコ/モータースポーツアドバイザー)も追放されそうだった。将来にとって、それは良くないことだ」 ここ数ヵ月にわたり、ホーナー代表を追い出そうとしてきたレッドブルの各派閥はニューウェイの離脱をチームの分裂を食い止めるためにトップが変わる必要性を警告する材料にし、勢いを増す可能性もあるだろう。 空力の鬼才を謳われたニューウェイの離脱は、貴重な人材の流出という以上の影響をレッドブルに及ぼしそうだ。
Jonathan Noble