静岡市の中心部にある駿府城の外堀に雨水をため、水害対策として活用することはできるのか？静岡市は、28日の市議会で「有効な対策」と、前向きな姿勢を示しました。 静岡市の中心部にある駿府城の外堀は、築城当時から農業用水を供給するため池としての役割を担っていたといわれています。現在では、農業用水のほか、市内の水環境を保全する環境用水などとしても使用されていて、外堀は、街中で当時の用水を直接見ることができる貴重な観光スポットにもなっています。 こうした中、28日の静岡市議会では、自民党会派の丹沢卓久議員が、近年、大雨による増水や洪水による被害が多いことから、外堀に雨水を貯水して、その抑制につなげる水害対策案を示し、市に見解を求めました。 （静岡市の担当者） 「新たな貯留施設の整備には、用地取得や施設整備など膨大な費用が掛かることから、既存施設を活用して貯留機能の増強を図るのは有効な対策である。外堀は歴史的な価値が高い石積みや農業用水として活用しているため、関係部署との調整を行い、貯留機能増強の可能性について検討していく」 市は「有効な対策」と説明し、前向きに検討する姿勢を示しました。