USスチール生産能力削減に米政府の拒否権、日鉄が提案=関係筋
[31日 ロイター] - 日本製鉄は、米鉄鋼大手USスチール買収計画の承認取得に向け、USスチールの生産能力を削減する場合に米政府が拒否権を持つことを提案した。関係筋が明らかにした。 対米外国投資委員会(CFIUS)は先週、同買収案を巡る国家安全保障上のリスクについて合意できなかったとホワイトハウスに通知。承認または阻止の決定をバイデン大統領に委ねた。バイデン氏は1月7日までに決定を下す必要があり、判断を示さなければ買収計画は自動的に承認される。 ホワイトハウスの報道官は31日、「CFIUSの評価を受け取っており、大統領はそれを検討する」と述べた。 米紙ワシントン・ポストは31日、日鉄がホワイトハウスに送付した文書で、10年間は財務省主導の審査パネルの承認なしに米国内のUSスチールの生産能力を削減しないと確約したと報じた。 31日の米株式市場でUSスチールは一時12%上昇し、9.5%高の33.99ドルで終了した。