大阪市の児童相談所予定地から高濃度の有害物質・ポリ塩化ビフェニル(PCB) 開設時期が半年以上遅れ 口や目などから摂取で肝機能などに障害
大阪市が整備を進める児童相談所の予定地で、地中から高濃度の有害物質・ポリ塩化ビフェニル(PCB)を含む廃棄物が見つかったことがわかりました。工期は9か月遅れ、2026年度中としていた開設時期も、2027年6月以降にずれ込むということです。 高濃度の有害物質・ポリ塩化ビフェニル(PCB)を含む廃棄物が見つかったのは、大阪市鶴見区にある児童相談所の予定地です。大阪市によりますと、1985年に鶴見区の工場跡地だった場所を大阪市が購入し、2018年まで駐車場として利用されていました。 大阪市では児童虐待などの児童相談件数が増加し続け、一時保護所の定員超過が常態化していることから、児童相談所の整備を進めていて、鶴見区で市内4か所目の児童相談所の開設をしようと、今年3月に工事を開始しました。市によりますと、7月23日にアスファルトや工場の基礎部分を撤去する作業を始めたところ、地中から有害物質・ポリ塩化ビフェニル(PCB)を含む約200キロの電気機器の廃棄物などが見つかりました。
▼口や目などから接種で肝機能などに障害
ポリ塩化ビフェニル(PCB)は人工的に作られた主に油状の化学物質で、口や目などから摂取すると肝機能などに障害をもたらしますが、今回は見つかるまでアスファルトで覆われていたため、周辺に影響はないということです。 この影響で、工期は9か月遅れ、児相の開設も当初は2026年度中としていましたが、2027年6月以降に遅れるということです。また、ポリ塩化ビフェニル(PCB)や廃棄物の処分などで約6億3000万円の経費の増額が見込まれるということです。