都で全国初「カスハラ防止条例」 企業も対策…AIで疑似体験・研修プログラム販売も
日テレNEWS NNN
全国初となるカスハラ防止条例が、東京都議会で可決・成立しました。「カスハラ対策」には様々な企業も動いていて、研修を行ったり、カスハラを疑似体験できるツールを作る企業も出てきています。 ◇ 客などからの暴言などのハラスメント行為、通称“カスハラ”。4日、東京都内で話を聞いてみました。イベントなどの映像関係の仕事をしているという男性は―― 映像関係(30代) 「お客さんには『修正2回まで』と伝えさせていただいた。お客さんの方から修正が40か所以上いってきたことがあって、やっぱり変えてみたら違うんでやっぱり戻してくださいと」 契約とは違う依頼を何度もされたといいます。 映像関係(30代) 「やめさせてくれぐらいの気持ちではありました」 こういったカスハラを防ぐため、東京都では全国で初めてカスハラへの防止条例が成立(来年4月1日施行)。しかし、努力義務としていて、違反しても罰則は設けていません。 都はカスハラの具体的な行為を示すガイドラインを年内に公表予定。いまのところ、次のカスハラの代表的な行為が案として上がっています。 ・長時間の居座りや電話等で就業者を拘束すること ・謝罪の手段として土下座を強要すること 企業にも広がっています。大手コンビニエンスストアでもカスハラ対策が行われていました。
ファミリーマートでは、店員に対して「この野郎!」「おい!ふざけんな!」などイラストが描かれたポスターが張られていました。悪質なハラスメントは罪に問われる可能性があると注意を呼びかけています。今月から順次、全国の店舗に掲示しています。 “カスハラ被害”を受けた人の多くが悩んでいたのが、客とのやりとりです。 接客業の経験あり(30代) 「例えばなんですけど、商品タダにしろとか、あとは土下座しろとか、あとは家に届けに来いとか、そういった理不尽なことがたくさん見たり味わったりしました」 アパレルやメガネ店で店長をしていた時にカスハラ被害にあったといいます。 接客業の経験あり(30代) 「僕が店長やっている時にスタッフの男性が受けたのを見たのが、『お前は犯罪者みたいな顔してるな』という罵声を浴びせられたことがある。ただこちらとしては何も手出しはできない現状。もう我慢するしかない」 理不尽な客のカスハラに対し謝罪するしかなかったといいます。