センバツ高校野球 県岐阜商の4投手 回転数計測で技術向上 /岐阜
2年連続30回目のセンバツ選出を決めた県岐阜商(岐阜市則武新屋敷)の主力4投手は16日夕、同高グラウンドで、回転軸を測定する「ラプソード」を使って各自の回転数を測定した。 ラプソードは、投手と捕手の間の地面に置いて使う、高さや幅数十センチの三角柱の計器で、内蔵センサーで球の回転する様子や傾き、1分当たりの回転数を測定することができる。県内のアマチュア選手の強化育成に取り組む指導者や、県内の財界関係者でつくる任意団体・県野球協議会が昨年購入し、高校では初めて県岐阜商に持ち込んだ。 球の回転数が多いほど直球の球速は落ちにくく、変化球は大きく鋭く曲がる。米大リーグや国内プロ球団でも活用し、プロ選手の1分当たりの回転数は2300~2400回(協議会)に達する。16日は2年の野崎慎裕(のりひろ)、大島成憧(せあ)、1年の小西彩翔(あやと)、井上悠の4投手が測定した。エースの野崎投手は、直球の回転数は1900~2000回を記録した。 初めて詳細な回転数を計測した野崎投手は「球速以外にも目標となる数字があると分かった。今後は回転数を意識しながら、直球の精度を上げたい」と話した。 測定中の野崎投手の球筋をみていた、協議会アドバイザーで県岐阜商OBの可児哲也さんは「スピードは140キロでも、回転数が多いので打者からは速く見える。全国でも通用する球」などと話していた。また協議会は16日、県岐阜商へボール200球と激励金10万円を寄贈した。【熊谷佐和子】