「悪の組織のアジト?」驚きの外観で話題、兵庫の名物スポットが閉館の危機
兵庫県の国道沿いにある博物館、「シャレコーベ・ミュージアム」(尼崎市浜田町)。頭蓋骨を模した3階建ての施設はアニメさながらの外観を誇り、「昭和のアニメみたい」「悪の組織のアジト?」など見る者の心をくすぐっている。 【写真】本物のドクロの展示も…館内の様子 そんな同館だが、12月18日におこなわれた公式X(旧ツイッター)の投稿で、閉館の危機にあることがわかった。 ■ 世界でも初の「シャレコーベ」博物館 その名の通り「シャレコーベ」をテーマにし、頭蓋骨のレプリカやドクロ・スカルをモチーフにした生活用品や美術品、果ては本物の頭蓋骨までを展示している同館。関西医科大学の脳神経外科で教授をつとめていた河本圭司さんが2011年にオープンさせた、世界初となるシャレコーベの博物館だ。 河本さんは職業柄もともと頭蓋骨に興味を持っていたそうだが、サンフランシスコのショップで見つけたチベット製の本物のシャレコーベに「全身に電気が走るような衝撃」を受けて以来熱が高まり、約8000点もの品々を集めたという。 そんなシャレコーベ愛に満ちた初代館長が手掛けた施設だけに、やはり「ガチ勢」ばかりが集結する場所なのか・・・と思いきや、通りすがりに外観を気になってふらりと立ち寄る人も多いという。さらに、最近では新聞やテレビに取り上げられたのを目にして家族連れで訪れるというケースも。 ■ 閉館危機の理由は「運営資金」 最近ではSNS上でも話題となり、ますます注目度が高まっている同館だが、なぜ「閉館」の憂き目にあっているのか。理由を2代目館長の山本さんに訊ねてみると、「ズバリ!運営資金です」というなんともシビアな回答が。Xでの投稿が話題となったことで、閉館はなんとかまぬかれたそうだが、今年が勝負どころになる。 前年の倍となる来館者が見込めないと存続が難しいため、「入り口のスペースを利用して作家が物販を売るための場所として有効活用することも考えています。あとはクラウドファンディングなども検討していますが、実はあまり知識がなく・・・。今から調べていかないと、というところです」と今後について頭を悩ます山本さん。 これからの取り組みとして、まずは祝日にも開館日を設けるそうで(日曜日のみ開館していた)、1月8日はオープンしている。兵庫県の名物スポットが気になるという方はぜひとも立ち寄ってみては。 「シャレコーベ・ミュージアム」の場所は兵庫県尼崎市浜田町5-49、開館日は日曜、祝日。時間は朝10時から夕方5時まで(変更あり、各種SNSをチェック)。 取材・文/つちだ四郎 ※住所、開館時間追記いたしました。