1957年 初代 ALSI

シリーズ：スカイラインの栄光と讃歌 　日本が生んだ独創のスポーツセダン、それが「SKYLINE」だ。ベールを脱いだのは1957年4月だから、間もなく誕生から60年の節目を迎える。送り出したのは、航空機メーカーを母体とする富士精密工業、後のプリンス自動車工業だ。初代のALSIスカイラインは、進歩的な設計の高級セダンだった。が、後に加わるスカイラインスポーツを含め、スポーティーな味わいは今一歩にとどまっている。 　人々がスポーツセダンと認めるようになるのは、2代目のS50スカイラインのときだ。63年9月に小型ファミリーカーに生まれ変わったが、余裕ある1.5ℓエンジンと軽快なハンドリングが自慢だった。信頼性も高い。だが、これは序章で、64年春には超ド級のエボリューションモデルを限定生産する。5月の第2回日本グランプリで勝利するために開発されたスカイラインGTだ。鼻先を延ばして2.0ℓのG7型直列6気筒SOHCエンジンを積んだスカイラインGTは、ポルシェ904GTSと白熱したバトルを繰り広げた。レースでは惜敗したが、クルマ好きのハートを熱くし、神話を生んでいる。これを量産モデルにしたのがスカイライン2000GT（S54B‐Ⅱ）、後の2000GT-Bだ。 【画像20枚】歴代スカイラインとGT-Rの系譜 初出：ハチマルヒーロー2017年1月号 vol.39 （記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです）