HBOのドキュメンタリーが明かすサトシ・ナカモトの正体、レン・サッサマン氏と予想:ポリマーケット
2016年の大統領選期間中に話題を集めたQアノン陰謀論の黒幕を明らかにしたドキュメンタリー『Qアノンの正体(Q: Into the Storm)』の監督で、エミー賞にノミネートされたカレン・ホバック(Cullen Hoback)氏によるHBOの新作ドキュメンタリーは、サトシ・ナカモトの正体を明らかにするとしている。 そして予測市場ポリマーケット(Polymarket)のベッター(賭けに参加している人)は、暗号研究者のレン・サッサマン(Len Sassaman)氏がドキュメンタリーで明らかにされる人物と考えている。 サッサマン氏は、うつ病との闘いの末、2011年に自ら命を絶ったが、暗号化に関する学術論文を多数発表しており、プライバシーと分散化に対する強い理念的なコミットメントを示していたことから、サトシと考えられている。 その裏付けのひとつとして、2人が公的な場から姿を消した日付があげられる。サトシが暗号化に関する議論の場であったBTCTalkへの投稿をやめた直後に、サッサマン氏は命を絶った。
過去にはニューズウィークも
世界最大の暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の生みの親の正体を明らかにしようとする試みは、これが初めてではない。2014年には、ニューズウィーク誌が米国帰化者のデータベースを調査し、サトシを特定したと主張した。 同誌は、ドリアン・プレンティス・サトシ・ナカモト(Dorian Prentice Satoshi Nakamoto:通称は、ドリアン・S・ナカモト)氏を突き止めた。 ドリアン・S・ナカモト氏はカリフォルニア在住、帰化した日系アメリカ人であり、サトシ・ナカモトと考えられる人物の条件のほぼ満たしていた。数学と工学のバックグラウンド、人付き合いを避ける性格、そして当初はこの件について話すことを避けた。 「私はもう、それには関わっていない。それについて話すことはできない」が、ドリアン・S・ナカモト氏がニューズウィークの記者の最初の質問に答えた言葉だった。そして、「他の人たちが引き継いでいる。彼らが今、担当している」と続けた。 最終的に、弁護士を通じてドリアン・S・ナカモト氏は、自分がサトシ・ナカモトであることを全面的に否定した。 「私はビットコインを作成、発明、あるいは関与したことはない。私はニューズウィーク誌の報道を断固として拒否する」と同氏の弁護士は記している。 賭けに参加する人たちは、暗号資産業界では知られていない、別の人物である可能性も考えており、その確率を32%としている。 だが、ポリマーケットの別の賭けでは、2024年にサトシ・ナカモトの正体が明らかにならない可能性は、89%となっている。 |翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部|画像:サトシ・ナカモトは2008年のハロウィンの日にビットコインのホワイトペーパーを公開した(Jonathan Borba/Unsplash、CoinDeskが加工)|原文:Polymarket Bettors Say HBO Documentary Will Name Len Sassaman as Satoshi Nakamoto
CoinDesk Japan 編集部