NewJeans契約解除は可能?「現地報道では五分五分だ」芸能事務所に所属するメリデメは
■違約金が600億円に?
違約金は600億円以上になるとの推定もある。朝鮮日報が入手したADOR前代表らのメッセージのやりとりは、残りの契約期間(2029年7月31日まで)の推定売り上げから試算すると、違約金は4500~6200億ウォン(日本円で480~660億円)になるとの内容だった。 この話題について、吉崎氏は「韓国では経済ニュースとして扱われてたが、コメンテーターが『ミンさんに投資する人はいるでしょ』とコメントしていた」と紹介。また、経済の専門家が「ミン・ヒジン氏が出資を受けて、違約金を払い、活動を続ける」との見解を示していたという。 名称をめぐっては、「かつて『神話(シンファ)』というK-POPグループが解散後、別会社で別グループとして活動した後に、『神話』の商標を買った事例がある。裁判所の判断によっては、そうした取引の可能性もある」との見方を示した。 なんもり法律事務所の南和行弁護士は、「日本の知財高裁が2023年12月、日本のロックバンドと事務所が、契約解除後の活動制限について争った裁判の判決を出した」と紹介する。「知財高裁は『契約は形式的にあるが、事務所による育成費用の回収と、活動を禁止することは結びつかない』と判断した」。 これに吉崎氏は「神話の使用権も、韓国の裁判所が強制介入して、使えるようになった」と補足した。
■韓国芸能事務所に所属するメリットとデメリット
大手事務所は育成システムにコストをかけている。韓国メディアによると、10代の練習生から衣食住の保障があり、レッスン代・美容代なども事務所が負担している。そして厳しい競争を経て、優秀な子を組み合わせデビューさせる。契約はデビューから7年間で、この間に投資を回収するとみられるが、コストは1人あたり年間1億ウォン(1000万円)以上とも言われる。 事務所に所属するメリットはあるのか。吉崎氏は「音源の流通や、テレビ局との交渉といったサポートが受けられるため、入った方がいい。デビューまでにプロモーションや寮生活などで、約2000~3000万円かかる。取り返せるかわからない中で投資されている」。 コラムニストの小原ブラス氏は、デメリットとして「事務所に従わざるを得ない、契約にがんじがらめにされること」を挙げて、「日本では弁護士を付けたり、ファンからのプレゼントを管理したりする。最近では事務所側がイベントを主催して、企業に営業をかけ、タレントをアサインする手法もある。事務所に入らなくても活動できるが、入るメリットは十分にある」と指摘した。 吉崎氏は「韓国の芸能界も、HYBE側も『前例を作っちゃいけない』と考えている。上場企業であるHYBEには株主からの目もあり、そのプレッシャーがかかっている」とした。 (『ABEMA Prime』より)
ABEMA TIMES編集部