【箱根駅伝・予想】トップ10を展望 識者3人が考える3強争いの行方とシード権を獲りそうな大学は?
【青学大は復路も強力。立教大の勢いにも期待】 ■酒井政人(スポーツライター) 1位:青山学院大 2位:國學院大 3位:創価大 4位:駒澤大 5位:早稲田大 6位:城西大 7位:東洋大 8位:法政大 9位:帝京大 10位:立教大 青学大は前回2区で区間賞の黒田朝日(3年)、同3区で区間賞の太田蒼生(4年)、同5区2位の若林宏樹(4年)、出雲1区と全日本2区で区間賞を獲得した鶴川正也(4年)が往路に入ると、他校は対抗するのが難しい。復路にも、前回6区で2位の野村昭夢(4年)が控えており、そのまま独走するだろう。 國學院大は選手層が厚いチーム。前回は青学大に往路で2分38秒差をつけられ、独走を許した。前田康弘監督は復路での逆転Vを狙っており「往路で1分半~2分差なら逆転できる」と計算しているようだが......。今回は往路で、もう少し差をつけられてしまうかもしれない。 創価大は吉田響(4年)の存在が強烈だ。本人は「"山の神"を目指す」と言い続けてきたが、2区に入る可能性も十分ある。後者の場合、3区スティーブン・ムチーニ(3年)、4区野沢悠真(3年)というオーダーを組めば、4区まで青学大と競り合う展開に持ち込めるかもしれない。 駒澤大は佐藤圭汰(3年)が復帰できたとしても、前回以上のパフォーマンスを期待するのは難しい。選手層もそこまで厚くないので、主力がひとり欠けると大幅戦力ダウンする。逆にベストの10人が万全なら、青学大と競り合うことができるだろう。 早稲田大と城西大はそれぞれ、全日本で5位と6位に入っており、両校ともストロング区間があるため、創価大までの4大学に次ぐ位置にくると予想する。東洋大は昨季、全日本14位から箱根で4位に急上昇した。今季も全日本は13位と振るわなかったが、箱根で順位を上げてくるだろう。法政大は近年、戦い方が安定しており、今回も戦力を考えると4年連続シードは堅そうだ。 帝京大は前回9位で、今季は全日本8位。今回も同じような順位に落ち着くと予想する。そして最後のシード校は、勢いを買って立教大とした。全日本は3区終了時14位から、最後は7位でフィニッシュ。後半区間で順位を押し上げたレース運びと実力は、箱根でも十分に通用するものだろう。 10位までに入らなかった中央大は、上位に入る戦力を持っているが、全日本ではまったく実力を発揮できなかった。箱根でもピーキングに苦労するのではないかと見ている。