【丸の内Insight】ユニバE社長を追い詰めた弁護士、12年間の闘い
上場企業は社会を映し出す鏡
なぜここまで執拗(しつよう)に闘うのかと問うと「ユニバーサルはれっきとした上場企業。上場企業は社会全体を映し出す鏡だと思う。その健全性が保たれないと日本社会の健全性も崩れてしまう」と語った。
高裁の判決について、ユニバEの広報担当者は、コメントを差し控えるとした。
かつては企業の不正や不祥事追及の武器として活用されることも多かった株主代表訴訟だが、この数年は様変わりしている。株主のアクティビスト(物言う株主)が原告となるケースも出てきた。日本企業が健全な成長を遂げていくためには、コーポレートガバナンスの浸透は不可欠。成長に向かってスピードを上げられるのはブレーキが備わっていることが前提だ。企業の暴走を抑え込むという株主代表訴訟が担っている機能は一段と重要になっている。
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Taro Fuse