「ハロッズ」が元オーナーの従業員への性的暴行疑惑に謝罪、20人以上がBBCに告発
イギリスの高級百貨店 ハロッズ(Harrods)が、元オーナー モハメド・アルファイド氏(Mohamed Al Fayed)の従業員への性的暴行疑惑に対する謝罪声明を発表した。同疑惑は、9月19日にイギリスの国営放送BBCで報じられていた。
モハメド・アルファイド氏は、1985年にハロッズの経営者となり、2023年8月30日に老衰により死去。ダイアナ元皇太子妃の恋人で交通事故でともに死亡した男性の父親としても知られている。 BBCによると、20人以上の元従業員が同氏からの性的被害を訴えており、うち元秘書など5人が性的暴行を加えられたと告発したという。女性の1人は、弁護士を通じてハロッズ側に被害を訴えたものの、退職時に金銭と引き換えに秘密保持の契約に署名させられ、証拠となる情報をすべて削除するよう求められたと証言した。BBCは、アルファイド氏の行為がハロッズ内部では「暗黙の了解」となっていた可能性を指摘した。 ハロッズは告発に対して声明を発表。「アルファイド氏による性的暴行の告発に、非常に驚いている。これは権力を乱用しようとした個人的な行為であり、我々は強く非難する」としたうえで、「我々は企業としての過失を認め、被害にあった従業員に心からお詫びする」と謝罪した。