■難関校の併願校としていっそうの注目集まる

大阪桐蔭の校舎

　2校目は大阪桐蔭中学校（大阪府大東市）です。高校はスポーツの強い学校というイメージがありますが、中高一貫コースのほうは関西にいくつかある「塾要らずで大学が目指せる学校」の筆頭格です。 　また、統一入試開始日に入試を実施しないこともあって、難関校の併願校としても注目されていますが、しっかりした大学受験指導が評価され、熱烈な第1志望者がいる学校としても有名です。 　これまではどちらかというと「面倒見のいい手取り足取りの指導」で実績を上げてきた学校ですが、しっかりと学習習慣と基礎学力を付けたうえで、「学ぶ目的」と「より高いモチベーション」で主体的に学ばせたいということで、高校に学力最上位のエクシードクラスを設けました。 　このエクシードクラスは1クラス30人弱ですが、24年度大学入試では、京都大学の8人を含め、大阪大学、神戸大学といった難関国立大学に19人が合格しました。この成功により、大阪桐蔭でも、中学に学力最上位の「プロシードコース」が新設されることになりました。難度的にも高い設定になっていますので、これまで以上に難関校の併願校として注目されるでしょう。 　大阪桐蔭は6年かけて理系の生徒を伸ばすことに定評のある学校です。受験指導だけでなく、体験重視の姿勢から「理科実験」のウェートが高く、そこでの学びが大学進学後の研究にもつながっています。ぜひ、オープンスクールに参加して、評判の「理科の体験授業」を受けてみてください。 　今回紹介した2校については、来春の入試から新コース制となっていますので、受験生は入試日や試験内容、難度についての変更点など、確実に情報収集をしておいてください。