100万マイルGetを目指して9日間で「50代世界一周弾丸旅」 ベッドで寝られたのはたったの7時間で「地獄を見た」
カンクンのホテルに到着したのは午前2時。寝られたのはわずか2時間。翌朝6時20分にホテル発のバスで空港に向かう。何のためにビーチリゾートのカンクンに来たのだろうか。 ■乗る便が欠航、搭乗口で旅程大幅組み替え カンクンからはデルタ航空でアトランタ、続けてボストンへ飛んだ。その次はヴァージン アトランティック航空でロンドンへ渡り、さらにパリへ移動する予定だった。 ロンドン在住のトラベルライター兼ジャーナリスト、さかいもとみさんから「ヒースロー空港は嵐で欠航続出」というメッセージが届いた。だが、今回のキャンペーンでヴァージン アトランティック航空に乗る必要がある以上、ロンドン経由はどうしても外せない。
結局、エールフランス航空・ロンドン発パリ行きがキャンセルとなり、ヨーロッパ内のルートを大幅に組み替える必要が出てきた。ボストンでは乗り継ぎに4時間の余裕があり、市内観光をしようと決めていたが、当然それどころではない。ひたすらラウンジでスマホと格闘する羽目となった。 ロンドンからドーバー海峡を渡る選択肢は限られていた。最初はユーロスター(英仏海峡トンネルを通ってイギリスと大陸ヨーロッパとを結ぶ国際列車)でパリに移動すれば楽勝と考えていたが、直前ということもあり、片道4万4000円もかかる。
やむなく、ロンドン・スタンステッド空港から、ライアンエアーでプラハ(チェコ)に飛んだ。 同行のA氏は珍しく体調の悪化を訴え、搭乗直前まで空港のベンチで横になっていた。私たちは、命に関わるケースでないかぎり、どちらかの体調が悪化したら現地に置き去りにして、元気な方は旅を続行する、という約束を交わしている。 幸い、A氏は回復したので、プラハに置き去りにせずに済んだ。 ■前代未聞のミスで窮地に追い込まれる
プラハからルーマニアの航空会社タロムに乗り継ぎ、ルーマニアのブカレスト空港から民泊に徒歩で到着したのは午前2時17分。翌朝4時48分に宿を出た。睡眠時間はまたも2時間。 民泊のマンションの扉を開けると、暗闇のうえ強い雨だった。偶然車を待つ男性に居合わせ、空港まで相乗りさせてもらう。イタリアの航空会社のキャプテンだという彼はお金を支払おうとすると受けとらず、颯爽と去っていった。ひたすら飛行機に乗り続ける旅だけに、さりげない親切心が響く。