おサイフケータイではない『au WALLET』の特徴とは?
auが5月21日にサービスを開始した電子マネー『au WALLET』。申し込み開始から、わずか23日で100万件の申し込みがあり、6月30日には、300万件に達しており、好調な滑り出しだという。テレビCMで目にした人も少なくないだろうが、『おサイフケータイ』や従来の電子マネーとは少し異なる特徴を出している。 auが提供する電子マネー、『WALLET(ウォレット)』=『財布』なので、主に“ガラケー”で利用されていた『おサイフケータイ』を連想してしまいそうになるが、『おサイフケータイ』のように端末をかざして決済するのではなく、別カードが付与され、そのカードを使って利用者は決済を行う。カードと端末との連動は、アプリを通じて行い、残高の確認やチャージを行うなど、従来型の電子マネーとは異なる。 使い方は、『au WALLET』カードにアプリなどを通じてチャージ(プリペイド式)、MasterCardが利用できる店舗でクレジットカードのように、決済機器に通して決済を行う。サインや暗証番号は、決済機器によって求められるため、利用イメージはクレジットカードとほぼ同じだろう。とはいえ、支払い回数は、電子マネーなので『1回』。あくまでクレジットカードではなく、電子マネーだ。 『au WALLET』の魅力は、大きく分けて2つ。(1)MasterCardと提携しているため、世界にある約3810万のMasterCard加盟店での買い物ができること、(2)世界中、どこで使ってもポイントが貯まること。電子マネーが世界中の3810万店舗で使える、というのは、革命的と言えるだろう。例えば、海外旅行に行く際、クレジットカードや外貨を使うことなく、『au WALLET』で決済し、ポイントを貯めることができる。旅先で残高が不足しても、その場で追加チャージが可能。銀行や換金所を探す必要がない。また、紛失した場合もスマホで即、利用停止できる。おサイフケータイでも、一部、海外で利用が可能だが、3810万店舗は圧倒的な数字と言える。その利用先でポイントが貯まるので、利用者にはうれしいサービスとなっている。 おサイフケータイやSuicaやEdyなど、非接触型が一般的だった日本の電子マネーは、店舗側が専用機器を用意する必要があり、普及の足かせになっていた。しかし、『au WALLET』は従来のクレジットカードと同様の“接触式”のため、対応できる店舗数が圧倒的に多い。国内だけでなく、非接触型の決済機器が普及していない海外で、利用できる『au WALLET』。国内での利用もさることながら、海外利用に向いたサービスだと言えるだろう。