ラグビー日本代表新HCのジョセフ氏ってどんな人? 日本W杯勝てるの?
難航していたラグビー日本代表の新指揮官探しは、やっと決着を迎えた。日本ラグビー協会は21日、日本代表の新ヘッドコーチとして、ニュージーランド人のジェイミー・ジョセフ氏(46)が就任することを発表した。現役時代はニュージーランド代表のナンバーエイトとして活躍したジョセフは、95年から日本のサニックスでもプレー。力強い突破を長所とし、当時の規定にならって日本代表入りも果たした。1999年のワールドカップウェールズ大会にも出場。現役時代のサイズは「身長196センチ、体重105キロ」。大らかさのにじむ風貌で、人気があった。 引退後のジョセフは指導者に転身した。南半球最高峰のスーパーラグビーでは、11年からハイランダーズのヘッドコーチに就任。今季は優勝を果たしている。開幕前のニュージーランド代表選手が2人のみという限られた戦力ながら、戦術戦略の理解度が高かった。躍進するさまを映像で観た日本代表の山田章仁は、「(自身の国内所属先である)パナソニックのラグビーに似てます。戦術って大事だな、と思いますね。」とつぶやいたことがある。 田中史朗。日本では山田と同じパナソニックでプレーする30歳だ。日本人スーパーラグビープレーヤー第1号として、2013年度からハイランダーズでもプレーしている。 2012年冬に開幕前のキャンプへ参加するや、早朝からフィットネス練習や体幹強化などの激しい練習を体験した。主体的に取り組む周りの選手から「日本はまだまだ甘い」「自分も若いうちにもっと(練習を)やっておけばよかった」と痛感。母国の楕円球界に警鐘を鳴らし続け、イングランド大会の日本代表としても活躍した。その歩みを近くで見ていたであろうジョセフを、田中はこんな風に語っていた。 「プレーの分析、メンタルコーチを交えての話などから、(チーム全体のことを)しっかりと考える方のように思います。皆と一緒になって楽しい話をすることもあれば、ボスらしい威圧感もある。(就任するとしたら)日本にとってはプラスになるんじゃないでしょうか。」 ジョセフとはにじみ出る気質こそ違えど、エディ・ジョーンズ前ヘッドコーチにも迫力があった。特に就任から間もない時期は、ボスの甲高い日本語による怒号がグラウンドに響き渡っていた。選手のなかに混ざると小さく映る身体で、エネルギーを発散させていたものだ。そう。選手に厳しい鍛錬を課すのに必要な迫力は、ジョセフにも備わっていると言えよう。