由布市のデンケンが産業廃棄物から有機物の分解処理装置を開発 分別の手間省き特殊磁石で有害物質の発生を抑制
電子機器システム開発のデンケン(大分県由布市挾間町)は、産業廃棄物から有機物を分解処理する装置を開発した。分別などの手間が省けるほか、磁気で処理することからダイオキシンなど有害物質の発生を抑えられるという。 装置内には特殊磁石の入った釜があり、ごみを投入して点火すると分解が始まる。樹脂やプラスチックといった有機物は、約300分の1まで容積が縮まる。 同社は既存の技術を生かしつつ、ごみ投入時に内部の煙が出てこないようにする二重扉を開発するなどし、実用製品に仕上げた。「処理で残った金属などの再利用もできる。さまざまな用途で活用をしてもらえる」と佐藤勝義ビジネスイノベーション部門長(59)。 装置は釜の容量が1立方メートルと3立方メートルの2種類あり、価格はそれぞれ3800万円、4400万円(減煙装置付き)。2025年度に50台の販売を目指す。