65㎡ 3階建て【小さい家でも家族で広々と暮らす】建築家・西川日満里さんのご自宅を拝見!
間取りとレイアウトの工夫で、面積以上の快適さ! 70㎡以下の「小さい家」で広々暮らす
広さよりも環境や立地を優先し、狭い面積でも自分たちらしく、ストレスフリーに暮らす人が増えています。 間取りや動線、視覚の効果、収納など、〝小さい家〞に詰まった工夫は、どんな暮らしにも役立つヒントがいっぱい。今回は建築家・西川日満里さんの自宅をご紹介します!
教えてくれたのは?
西川日満里さん(妻、夫、長女7歳) 建築家。住宅や商業施設の設計、街づくりなどを手がけるツバメアーキテクツを共同主宰。この自邸は、同じく建築家である夫の坂爪佑丞氏とともに設計。
65㎡ 3階建て:高低差のあるつくりで家族の目線をほどよくずらして、心地よく
「人がにぎわう商店街と住宅街の間の環境に住んでみたかったんです」 建築家として活躍する西川さん夫妻は、家単体ではなく、周辺の街や環境とのつながり方も含めて、街中の土地を選んだと言います。 「立地や予算、やってみたいこと、いろいろな譲れない条件を並べた結果、広さへの優先順位は低かったんです。限られた土地ならば、その分、高さを生かした設計をしようと、夫婦で話し合って決めました」(西川日満里さん) 1つのフロアは、20㎡強というコンパクトな3階建て。それでも2階のリビングは、気持ちのいい開放感。その理由は南北に大きく開けた窓と、天井の高さにあります。 「それから、狭いからと家族が顔を突き合わせていては、窮屈に感じるだろうと思っていて。あえてキッチンやワークスペースを、メインの床から数段下げて設計。 扉がなく、縦長のワンフロアのような家ですが、その高低差で目線をずらすことで、それぞれが居場所を見つけてくつろげるといいなと。 部屋の中央に大きな壁がありますが、これもお互いの距離感を保つのに役立っています」(西川日満里さん)
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依頼先:ツバメアーキテクツ 建築費:非公開 玄関の手前に独立した空間を設け、街に開けた場に。2階にはLDK、3階の寝室に上がる手前にワークルームとテラス。吹き抜け状の階段の上部が天窓になっていて、階下に光を届ける設計。