意外にハイテクな天気予報 「数値予報」と「高解像度降水ナウキャスト」の違いは?
直近の動きから降水域の動きを予測
実際の予測では、「1時間前にここで雨が降っていた」「その1時間後のいまはここで雨が降っている」「さらに1時間後にはここで雨が降るだろう」と、直近の動きに基づいて降水域の動きを予測します。 ただ、予測はこんな単純ではありません。大気は複雑なので、さまざまな要素を加味する必要があります。例えば、台風の際に典型的ですが、直線的な風ではなく、周囲を回るような風が吹いているときがあります。こういう場合に降水域が直線的に移動する予測をすると、実際の動きとズレが出てしまいます。ほかにも、夕立のライフサイクルなどの条件も織り込んで、降水の発達、衰弱を予測します。 物理法則をもとにスーパーコンピュータを駆使して未来を予測する数値予報、直近の観測値を最大限活用して1時間先の動きを読み取る高解像度降水ナウキャスト、手法は違えど、どちらにもハイテクがつまっています。