紅葉真っ盛りの箱根へ! アートと秋の彩りを愛でるインスタ映え間違いなしの「箱根美術館」が格別
紅葉が美しい季節がやってきました。四季折々美しい箱根ですが、秋の紅葉シーズンはまた別格の魅惑に溢れています。箱根の紅葉スポットのなかでも有数の名所なのが、箱根美術館の神仙郷です。 【写真】紅葉を愛でる箱根美術館散策の魅力をチェックする(全7枚)
苔の緑と鮮やかな紅葉のコントラストに“キュン!”の苔庭
入口で並んで待ちながらもワクワクドキドキ。何度も訪れているのに今年のモミジの色付きはどうかな? と期待に胸が膨らみます。入場したらまずは切符売場併設の休憩所内にあるミュージアムショップ光琳堂へ。大きなガラス張りの窓から渓流を挟んで苔庭を望むビュースポットで、ワンダフルな紅葉を楽しみます。 はじめに散策するのが約130種類の苔と220本のモミジが植えられている苔庭です。イロハモミジや大きな葉を真っ赤に染めるオオモミジなど、苔の緑と鮮やかな紅葉のコントラストが映えます。あ~、日本人に生まれてよかったな、と思える瞬間がこの苔庭で味わう苔の緑と紅葉です。苔庭に面して建つ茶室、真和亭ではお抹茶と和菓子がいただけます。
巨石群と渓流が織りなす理想郷を回遊する贅沢を味わう
柔軟な緑のベルベットのような苔と紅葉をたっぷり楽しんだ後は石楽園へ。2021年に国の名勝に指定された神仙郷の中央に位置するのが石楽園です。 箱根強羅の自然を生かした巨大な岩石群と、渓流が織りなす庭園には樹木や草花、芝が配され、回遊しつつ楽しむことができます。石楽園からは天気が良ければ箱根外輪山の稜線も見どころです。大文字焼きで知られる明星ヶ岳、浅間山、相模湾まで連なるように見える眺望もとても綺麗です。
美術品を愛でる楽しみ以上に素晴らしきかな、その庭園
ところで美術館なのに、庭園が魅力というのが箱根美術館の摩訶不思議なところです。調べてみると、創立者岡田茂吉氏により第二次大戦末期、昭和19年から自然の山水美と人工的庭園美を調和させた神仙郷を造営し、その中に美術館を計画したのだとか。だから庭園を楽しみ、最後に美術館へ誘うように作られているのです。 地上天国を表す理想郷として作られた神仙郷には1952年に美術館とともに完成した苔庭があり、美術館へ巧みに誘う竹庭や国登録有形文化財の神山荘(旧藤山雷太別荘)や観山亭、日光殿、茶室山月庵、竜頭の滝、萩の道などお楽しみが満載です。この週末は紅葉散策が楽しめる箱根美術館へ訪れてみてはいかがでしょうか。
多田壮一