「BYDが出展したら……」 いまバス業界は中国メーカーの動向に戦々恐々!
BYD関係者は来年に向けて現状視察?
かねがね試乗なのか展示なのかにかかわらず、会場では「なぜBYDがいないんだ」という声はよく聞いていた。アルファバスジャパン、オノエンジニアリングなどが扱う中国系BEVバスのほか、アルテック(トルコ製BEVカルサンバス)やヒョンデ・モビリティジャパンなど、中国以外の国々のBEVバスはいままでも試乗あるいは展示されていた(ヒョンデは今回展示のみ)。 乗用車でも購入候補をまとめて試乗する機会などはなかなかないのに、それがバスともなれば車体が大きいこともあって比較試乗する機会などはまずない。そこで、BEVバスを購入検討している事業者としては、比較試乗できる貴重な場としてバステクイベントが重要視している。 客席試乗だけであったとしても、意外なほどメーカーごとの個性を知ることができるのである。「運転しなくても、客席に座っていて得た印象は運転してみたときの印象とだいたいリンクするものです」とは事情通。 その場にBYDが存在しないことを不思議がるのはもっともな話にも見える。BYD側からしてもイベントに参加すれば、効率的に事業者などへの接触もできるので販売促進上でもメリットがあるように見えるのだが……。 日本メーカーでもすでにいすゞが「エルガEV」を発売しているが、今回は会場で見ることができなかった(10月15~18日に千葉県の幕張メッセで開催されていた『ジャパン・モビリティショー・ビズウイーク2024』には出品されていた)のは残念で仕方なかった。 今後はBYDオートとして出展し複数台数のバス車両の展示及び試乗ができるようになる日も近いのではないかと密かに楽しみにしている。
小林敦志