タイガー・クイーン妹分の“デビュー戦で重傷”はなぜ起きたのか? Sareeeの“危険な技”論争も拡散…プロレスラーのケガと、ファンはどう向き合うべきか
プロレスラーのケガと、ファンはどう向き合うべきか?
我々にできるのは、一つひとつの具体例と向き合って考えることだけだ。プロレスを見ていて、選手がケガをすることほど辛いことはない。筆者は以前、リングサイドで撮影していて大谷晋二郎が目の前で動けなくなる瞬間を見た。ファンからすれば「いつか自分の“推し”が大ケガをするんじゃないか」と心配になるだろう。あるいはプロレスという“危険な”ジャンルを楽しんでいることに負い目を感じるかもしれない。 どうにも心がザワザワして、落ち着かせどころがほしくなる。「あんな危険な技を使うから」、「受身がヘタなんだよ」と。そうやって選手を責めたり未熟さを嗤えば、とりあえずは安心できるわけだ。 その一方でメディアが“裏投げ問題”を騒ぎ立て、とにかく話題を作ろうとする。高橋奈七永はSareeeとのタイトルマッチ後、来年5月に引退すると表明したが、それを裏投げのダメージによるものだとするような記事もあった(本人がXで否定)。 何かおかしい。いろいろなことが“雑”になっていないか。丁寧さを欠いていないか。プロレスは数秒の動画やコタツ記事で分かったつもりになれるものではない。その分からない部分を、現場で取材していきたいとあらためて思う。
(「濃度・オブ・ザ・リング」橋本宗洋 = 文)
【関連記事】
- 【実際の写真】デビュー戦でタイガー・プリンセスが“負傷した瞬間”の実際の写真。リング横で応急処置→車椅子で搬送され…記者が目撃した一部始終を写真で見る。
- 【あわせて読みたい】「認めたくなかった…」“育ての親”が突然の自死、長与千種(59歳)の初告白…故・松永国松さんに告げられた「おまえのような選手には2度と…」
- 【全女伝説の廃墟】「総工費5億円」が今では廃墟に…あの『極悪女王』でも話題 37年前“全女”全盛期に完成の“伝説の施設”「リングスター・フィールド」を訪ねてみた
- 【秘話】「『裸になれ』って。みんな脱いでるから…」新人時代の長与千種が見た、全女・松永一族の素顔「何十億も一瞬でなくす」「賭けの対象にされました」
- 【人気】「下着をハサミで切って、真っ裸にさせられ…」女子レスラー初の“オールヌード写真集”も、井上貴子のプロ意識「私にとっては“作品”です」