プラダの歴史を一挙に堪能、上海で開催中の『PRADASPHERE II』がすごい!
1913年創業、現在はミウッチャ・プラダとラフ・シモンズが共同クリエイティブ・ディレクターを努めるプラダ。その歴史を辿る壮大な展覧会が、上海のSTART星美術館で開催中だ。錚々たるファッションアーカイブに加え、アート、建築、カルチャー、スポーツの分野まで、数十年にわたる活動から500点以上の作品を展示。ふたりがキュレーションしたストーリーを通じて語られる、濃厚かつ親密な内容となっている。 【写真多数】1913年に創業したプラダの歴史を辿る壮大な展覧会
2014年の初開催を経て上海に上陸した本展は、ニューヨークと北京を拠点とするデザインスタジオ「2x4」とコラボ。インダストリアルな倉庫の棚にはラグジュアリーなピンクのシルクベルベットが敷き詰められ、数々のルックを纏ったマネキンがずらりと並ぶ。無骨さと洗練を対比させたこの設えは、ファッションがいかに歴史や芸術、スポーツ、建築、音楽など、ライフスタイルのさまざまな要素と交わっているかということを提示し、ラグジュアリーの考え方に問いを投げかけている。
展示会場は「magazzino」を拠点に、枝分かれするように特別な部屋が配置されている。エントランスはグリーンのベルベット張りで、ブランド創業当時の店舗のひとつにあった壁を写したアンドレアス・グルスキーのオリジナル写真が飾られていたり、「PRADA A MILANO」では、アルバート・ワトソンの写真とミウッチャ初期の「Nylon」コレクションのサンプルを展示。また、「GALLERY」にはダミアン・ハーストの新作アートが2点初公開されるなど、錚々たるアーティストとのコラボレーションも見どころだ。 ミラノにあった「フラテッリ・プラダ」のショップの一部を再現したり、「ガレリア」から「クレオ」までメゾンの象徴となった名作バッグ、シューズの代表作は年代順に、サステイナブルな取り組み「RE-NYLON」はムービーとともに……さまざまな見せ方で、プラダというメゾンの魅力を楽しませてくれる。また、今回の上海のためだけに制作された初公開のスカートも見逃せない。