ゴルフ場における「あおり運転」!? 昔は前組を脅かすような「故意の打ち込み」が頻繁にあったってホント?
昔は悪意のあるケースもあった
前の組との間隔が十分取れていないせいで、打ったボールが前の組まで届いてしまうことを「打ち込み」と呼びます。万が一体にボールが当たった場合には骨折や失明などの大ケガ、最悪の場合では死亡事故に繋がる危険性もあります。 【写真】恐怖の「超打ち下ろし」ホールがあるゴルフ場5選
一般的に、打ち込みはプレーヤーの不注意による過失で引き起こされるケースが多いと思われがちです。しかし、中には意図的に打ち込もうとする人がいるそうなのですが、果たして本当なのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は以下のように話します。 「故意に打ち込みをする最大の理由は、前の組のプレーが遅すぎると解釈して『早く前に進めよ!』とまくし立て、自分たちのプレーを無理やりにでもスムーズに進めたいからです」 「ボールを人に当てようとして打っているつもりではありませんが、ボールがすぐ近くに落ちることで驚かせると共に、『急がなきゃ』と思わせようとする心理でやっていることが多いです」 「かつては、そのようなマナーを全くわきまえていない不届きゴルファーは多くいたとされていますが、最近ではほとんど見かけなくなってきました。余程のことがなければ、遭遇する確率は低いと考えていいでしょう」 「しかし、運が悪ければ意図的な打ち込みの被害にあう可能性もあります。直接『打ち込まないでください』と声をかけると、相手の神経を逆撫でしてしまうかもしれません。カートナビからキャディーマスター室に連絡を入れれば、コースマーシャルが駆けつけて注意をしたり、予約の表から誰なのか特定し、代わりに対応してくれると思います」 故意に打ち込みをする人は、基本的にはそのゴルフ場のメンバーであったり、スキルに自信を持っている上級者が、ある意味「マウントを取ろう」として前の組を脅かすためにやっているとされます。 過去には暴力団をはじめとした反社会的勢力の人間だったという事例もわずかながら存在し、意図的な打ち込みが減った一因にはチェックイン時の「反社ではない旨を証明するサイン」が普及したこともあるといわれているそうです。