年金世帯の住民税非課税世帯「優遇措置」には何がある?高額療養費制度の月の負担上限額も解説
2024年6月21日の記者会見で、岸田首相は年金世帯や低所得者を対象にした追加の給付金について言及しました。 ◆【写真5枚】所得割・均等割とも非課税となる世帯要件。2枚目以降では、所得割が非課税となる世帯要件などを掲載。 年金生活に突入すると、現役の頃よりも収入が減るのが一般的。年金額や同一生計配偶者・扶養親族の数によっては、住民税非課税世帯に該当する可能性があります。 住民税非課税世帯に該当すると、住民税の納付が免除されるだけでなく、社会保険料の減免や公共サービスの割引など優遇を受けられる場合があります。 どのような優遇制度を受けられるか把握しておくと、実際に住民税非課税世帯に該当したときに役立つでしょう。 今回は、年金世帯が住民税非課税世帯に該当したときに受けられる優遇措置を解説します。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
年金世帯が住民税非課税世帯に該当する要件
東京都主税局によると、住民税が非課税になる要件は以下のように定められています。 ●所得割・均等割とも非課税(東京都主税局) ・同一生計配偶者又は扶養親族がいる場合:35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+31万円以下 ・同一生計配偶者及び扶養親族がいない場合:45万円以下 ●所得割が非課税となる世帯要件(東京都主税局) ・同一生計配偶者又は扶養親族がいる場合:35万円✕(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+42万円以下 ・同一生計配偶者及び扶養親族がいない場合:45万円以下 次の章では、所得以外にも気をつけたい住民税非課税の世帯要件のポイントについて解説します。
年金受給者の住民税非課税限度額の基準として意識したい「級地区分」
なお、年金受給者の住民税非課税限度額の基準は住んでいる地域によって異なる点に注意しましょう。 厚生労働省により「級地区分」が設けられ、「1級地」「2級地」「3級地」によって住民税が非課税となる年金額が異なります。 ●級地区分:高齢者(65歳以上)単身世帯 ・1級地:155万円 ・3級地:148万円 ●級地区分:高齢者(65歳以上)夫婦世帯 ・1級地:211万円 ・3級地:192万8000円 住民税非課税世帯になると、住民税額分だけ手取り額に影響が出ます。 級地区分ごとの住民税非課税世帯となるボーダーラインは意識しておきたいものです。 次の章では、住民税非課税世帯が受けられる優遇措置について解説します。