梅雨入り直前! 自転車の「傘差し運転」はダメ! では専用の固定スタンドは?
原則は、運転の妨げにならないように
梅雨入りの季節が近づいてきました。わざわざ雨の中で自転車に乗ることはあまり無いと思いますが、自転車に取り付けるタイプの傘スタンドを探してみることにしました。ところが、探している途中で暗雲が立ち込めてきたのです。 【画像】自転車の「傘差し運転」を画像で見る(5枚)
傘を差して、手に持ったまま自転車に乗ることが道路交通法で禁止されていることをご存じの方は多いと思います。例えば東京都では、「傘を差す、物を持つなどの行為で視野を妨げたり、安定を失うような方法で自転車を運転してはいけません」と定めており、違反すると5万円以下の罰金が科せられることがあるように、都道府県条例で禁止されています。 では、手に持つのではなく、ハンドルなどにスタンドで固定して傘を差すのであれば大丈夫そうに思えますが、じつは落とし穴があるようです。交通規則は各自治体で異なるので、まずは東京都を見てみましょう。 東京都道路交通規則では、積載物について長さや幅は約30cmまで、積載物の上端の高さが地面から2mまでと規定されています。小学生用の小さな傘でさえ、開いて一番長いところを測ってみると80cmあります。大人が使うような傘はほぼ全滅だと言えるでしょう。 全国的にはこのタイプの規制が影響するケースが多いようです。各県警のホームページでは分かりやすく噛み砕いた説明を読むこともできます。 神奈川県では、「傘を自転車に固定して運転することも、不安定となったり視野が妨げられたり、傘が歩行者に接触したりするなど危険な場合があるので、やめましょう。」と解説しています。 一方、固定させればOKという自治体もあるようです。広島県警のホームページでは、「自転車に傘を固定させる器具を取り付けて、傘を差した場合は?」という質問に対して、「両手でハンドルを握って自転車を運転する場合は、規制の対象にはなりません」と明確に答えています。 このように、じつは自治体によって傘の使用可否は異なるようです。先走ってスタンドを買わなくてよかった……と胸をなでおろしました。 ちなみに、傘を固定するスタンドを購入しようと考えた際に、まずは100円ショップをいくつか調べてみましたが、取扱いは無いようでした。Amazonや楽天といったショッピングサイトにはたくさんの種類が販売されていますが、中心価格は2000~3000円程度で、割と高額な印象です。 もし傘スタンドの使用を検討するようであれば、まずは自治体の情報をチェックすると良いでしょう。知らずに交通規則違反者とならぬよう、注意が必要です。
IGA(キャプテン自転車部)