農林水産業の景況感、「良い」が2年連続で改善
価格転嫁による客離れ、人手不足や高齢化が課題
総務省の「家計調査」によると、2024年1~6月の米や卵を含む主な生鮮食品の支出金額(二人以上の世帯)は、商品単価の上昇を背景に前年同期比2.1%増の12万8,066円となったが、購入数量は減少しており、買い控えが起きていると見られる。 気候変動や災害の頻発、為替の不安定な動きや飼料・資材・燃料価格の高止まりだけでなく、今後の価格転嫁による客離れの懸念、人手不足や経営者の高齢化など、業界を取り巻く環境は厳しい。このためスマート農業による構造改革や他業種からの参入を積極的に進めることで、食の安定供給や自給率向上を目指す取り組みが急がれる。 [1] TDB 景気動向調査において、現在の景気について「非常に悪い」「悪い」「やや悪い」のいずれかを回答した企業の割合 [2] 同調査において、現在の景気について「非常に良い」「良い」「やや良い」のいずれかを回答した企業の割合