「むかつく他人」を心で罵るより効果的!幸せになれる「悪口ノート」活用法とは?
私たちは子どもの頃から「人の悪口は言ってはいけません」と育てられます。学校でも、人にやさしくすること、おもいやりを持つことを教えられます。悪口はただ我慢するのみ。でも、頭に浮かんで言いたくなってしまったときは、どうしたらいいのでしょうか?メンタルコーチで「魔法の悪口ノート」の創始者である石川清美さんは、ネガティブな感情の扱い方を知ることが大切であり、うっぷんを「悪口」としてノートに書けば、次々といいことが起こるといいます。石川さんの著書『ずるいくらいいいことが起こる「悪口ノート」の魔法』(青春出版社)から、その方法をご紹介します。 ● 誰も教えてくれない ネガティブ感情の取り扱い方 人間の思考は、1日に約6万回ほど頭の中で会話を繰り返します。そのうち約8割がネガティブなことを考えているそうです。 私たちの感情の種類がどれだけあるか、ご存じですか? 感情の種類を研究している心理学者ロバート・プルチック氏の「感情の輪」の理論によると、人間の感情の3分の2、約7割がネガティブな感情なのです。 さらに、人間のそれぞれの感情は幾重にも重なり、性格も加わると2000種類にもなると言われています。その約7割がネガティブな感情だと考えると、「人間はネガティブである」と言っても過言ではありませんよね。 そんなに多いネガティブ感情なのに、その取り扱い方を誰も教えてくれない。どうやって扱っていいかがわからないから、友達同士、陰でコソコソ人の悪口を言ってみたり、有名人をネットで叩いてみたり、友達のSNS に匿名で書き込んで誹謗中傷してみたりするんです。
人にだけじゃありません。自分に対しても否定や批判の言葉を何度も浴びせ、呪文のように、自分の心に悪口を言い続けている状態になってしまっているのです。 ですから、私は適切な方法で、心の中の「悪口を吐き出す」ことを提唱したいのです。ただ言うのではなく、適切な方法で取り扱えるようになると、徐々に「悪口」という言葉に対するイメージが変わってくると思います。 悪口は、けっしてこわいものではありません。 出てきた悪口を、書き出し、分解し、整理する正しいやり方さえマスターしてしまえば、正体がわからず恐れていた悪口の中に、幸せになるヒントが必ず見えてきます。ただ我慢するという間違った方法から一緒に抜け出していきましょう。 ● ただ言いたい放題では コミュニケーションに行き詰まる 心の中で、人の悪口を言ってしまうことってありませんか? 私は、あります。自分が急いでいるとき、目の前の人がスマホを見ながらノロノロ歩いてたりすると、「邪魔なんだよ、さっさと歩け」などと、心の中でつぶやいてしまいます。 私は、子どものころから比較的、こういうことを思う自分を悪いと思っていませんでした。その理由は、父が感情をドストレートに表現する人だったから。 父親は大の巨人ファン。1990年代、藤田監督率いる巨人軍が、宿敵阪神タイガースに負けると、居間に置いてある黒くて重い箱のようなブラウン管テレビを持ち上げて、窓を開けたと思ったら庭に投げるのです。私が知ってるだけでも、3台のテレビと1台のステレオが犠牲になっています。 29歳で元夫(二人目の夫)とリフォーム会社を経営するまで、思ったことを我慢したり、ひどい考えを持っちゃいけないという発想はなかったので、もしかしたらとてもワガママに言いたい放題言って生きてきたような気がします。 だから、会社経営をする中でスタッフとのコミュニケーションに悩むことが増えたのだと思います。負けん気が強く生意気な性格。そのくせ経営者としても未熟なところばかり。職人さんから反発を受けても仕方ありませんよね。