年金の「元」は何歳でとれる?「年収500万円」のケースで試算してみた【年金シミュレーション】
年金支給日は偶数月の15日です。前回の8月15日はお盆の時期でしたが、年金を受給するシニアの方には公的年金が支給されたことでしょう。 ◆【写真3枚】国民年金保険料の変遷。2枚目以降では、厚生年金保険料率の変遷などを掲載。 さて、自営業の方や会社員の方など、厚生年金や国民年金の保険料を払われていると思います。 給与明細を見ると、税金や社会保険料が差し引かれている様子がわかるでしょう。 今回は2024年時点において、何歳で「元」が取れるのかを考えていきます。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
自営業の方など、国民年金に加入している方
国民年金を受給する方は、20歳から60歳になるまで40年間国民年金保険料を払うことで、65歳から満額の国民年金を一生涯受給できます。 国民年金の制度は、1961年(昭和36年)4月より開始されました。 当時の国民年金保険料は35歳以上の方で月額150円、35歳未満の方は月額100円でした。2024年4月では、1万6980円となっています。 当初は年齢によって保険料は違いましたが、1970年7月以降は年齢に関係なく国民年金保険料は同額となりました。 次の章では、1959年4月に生まれて1979年に20歳で国民年金に加入したAさん、2004年に生まれて2024年に20歳で国民年金に加入したBさんで考えていきましょう。 ●1959年生まれのAさんの場合(60歳になるまでの40年間、国民年金保険料を納付) 2019年3月まで国民年金保険料を払うと、40年間の合計で546万0720円となります。 2024年から受け取る国民年金は年間で81万6000円(月額6万8000円)となります。 数字の上では、約6~7年で元は取れます。 国民年金だけで65歳から受け取り始める場合、額面上では72歳には元が取れるといえるでしょう。 ●2004年生まれのBさんの場合(60歳になるまでの40年間、国民年金保険料を納付) Bさんが40年間国民年金に加入し、国民年金保険料が一定だった場合には、40年間の合計で815万400円の支払いと計算できます。 現在受給できる国民年金額が変わらないとすると、約10年で元が取れる計算です。 細かく考えると物価の違いや国が預かっている保険料の運用益、税控除なども考える必要があります。 次に厚生年金保険料のケースで考えてみましょう。