【注目ドライバー】角田裕毅は4季目での大躍進なるか…新チームの2024年は真価の問われるシーズンに|RB|F1
2年目は成長を見せるもAT03の競争力不足が明確化
2022年、2年目の角田はデビューイヤーからの明確な進歩を見せる。僚友ガスリーとの差は大きく埋まり、第4戦エミリア・ロマーニャGPで7位入賞後は、ガスリーよりもポイント数では上の状態が続いた。 第8戦アゼルバイジャンGPで角田は入賞を狙える位置で戦いながら不運なトラブルでレースを終えることになり、ここから角田にとって流れが良くない方向に。 第18戦アメリカGPまで入賞から遠ざかり、中にはカナダGPではピットアウト後にミスでクラッシュし、イギリスGPではガスリーとの同士討ちを誘発するなど、不用意な形でレースを終える場面も。 アルファタウリのAT03はライバル勢に比べて開発が進まず、後半戦に入るとともに明確に劣勢となるレースも多かった。角田は2年目、4度の入賞で12ポイントを稼ぎ、総合17位という結果だった。それでも初年度は対ガスリーで32-110という大きなポイント差だったが、2年目は12-23となっている。 また、予選の当該成績においても2021年は1-21だったが、2022年は9-12と、一発の速さでもガスリーを上回る頻度が一気に増えた。
3年目の2023年はAT04の力不足が明確に…終盤戦に盛り返す
2023年のAT04は開幕前のテスト時から、前年以上に劣勢となることが有力視される。 開幕を迎えると、アルファタウリは下位争いを余儀なくされたものの、角田は開幕から11位、11位、10位、10位、11位と入賞の当落線上で戦い続ける。 だがライバルチームに比べても伸び悩み、角田は一時期ドライバーズランキング17位の位置まで下がってしまった。それでもシンガポールGP、アメリカGPで大型アップグレードを入れていったこともあり、アルファタウリは終盤に近づくにつれ、中団勢でもしっかり戦えるチームになっていく。 角田はアメリカGPでは8位入賞を果たし、ファイナルラップでは1ポイント奪取を狙ってしっかりミス無しで最速ラップを刻み、初のFLによる1点を手にした。 サンパウロGPではスプリントレースの終盤でルイス・ハミルトンをオーバーテイクし、6位フィニッシュを果たして3ポイントをゲットした。2021年から始まったスプリントフォーマットだが、これはアルファタウリとしても初のポイント奪取になっている。 2023年、17ポイントを手にした角田は総合14位という結果に終わった。 そして同年限りでアルファタウリというチーム名は終了し、2024年からはビザ・キャッシュアップRBという新チームになった。 僚友は前年のハンガリーGPから復帰となったダニエル・リカルド。角田はデビュー以来、14位、17位、14位という総合成績になっている。新チームとなった2024年はVCARB 01を駆り、上位勢と渡り合いたいところだ。F1での4年目はチームをけん引しながらも、しっかり結果を示すことも重要となる。
プロフィール
2000年5月11日生まれ[日本国籍] アルファタウリ/ビザ・キャッシュアップRB(2021~) ■通算成績(2024年開幕時点) ・出走/66回 ・優勝/0回 ・PP/0回 ・FL/1回 ■2023年の成績 ・年間:17ポイント/14位 ・優勝/0回 ・PP/0回 ・FL/1回