特別国会召集 新人議員が初登院 「リアルな声を国会に」 ベテランの姿も
衆院選後初の特別国会が11日召集され、当選した新人議員たちが初登院した。与党が過半数割れに追い込まれ、勢力図が塗り変わった国政の舞台で、何を目指すのか。有権者と交わしたそれぞれの誓いを新たに、議場へと一歩を踏み出した。 【写真】登院盤のボタンを押す立憲民主党の五十嵐衣里衆院議員 午前8時、小雨がぱらつく中、国会議事堂の正門が開くと、当選証書を手にした新人議員らが引き締まった表情で一礼し、次々と登院した。 「1年生であっても、言うべきことは言っていく」。こう語ったのは、1990年代半ば以降に生まれた「Z世代」で、衆院で最年少となった自民党の大空幸星(こうき)氏(25)=比例東京。登院前、地元の東京都江東区の駅前で挨拶(あいさつ)に立ち、「初心を忘れるなよ」と激励を受けたという。 「新人でも、期数を重ねていても、バッジの重みは同じ。若い人たちのリアルな生の声を同世代で共有していきたい」 ■女性議員過去最多 元タレントで自民の森下千里氏(43)=比例東北=は「子育てをしながら仕事をするのが難しいなどたくさんの声を聞いている。女性がしっかり活躍できる社会を目指していく」と述べた。 今回の衆院選では過去最多となる73人の女性議員が誕生。全当選者に占める割合も15・7%と過去最高となった。 躍進した立憲民主党でも女性の新人が目立つ。五十嵐衣里(えり)氏(40)=東京30区=は不登校を経験し、フリーターなどから政界入りした異色の経歴を持つ。「私だけの視点を持って、国民目線で発言したい」 「自身が子供を育てる母親でもあり、地方議会の経験や市長としての経験がある。当事者の声をしっかりと伝えていく」。こう語ったのは、菅直人元首相の後継で、元東京都武蔵野市長の松下玲子氏(54)=比例東京。党の女性議員らと議事堂を背景にガッツポーズで写真に収まった。 2児の母で弁護士の岡田華子氏(44)=青森3区=も「少子高齢化や社会保障で先が見えないことが一番不安。見通しをつけられる政治をしたい」と述べた。 ■午前2時から待機