喬木村「赤石紅にんにく」継承へ 喬木第二小学校児童らが種球植える【長野県】
長野県喬木村の富田地区を中心に栽培され、信州の伝統野菜に認定されている「赤石紅(くれない)にんにく」の生産者組合(木下温司代表)は24日、在来種の維持を目的に種球約1000個を植え付けた。ほ場近くの喬木第二小学校から3、4年生12人が参加し、地域に伝わる農産物について理解を深めた。 組合によると赤石紅にんにくの来歴は不明だが、大正時代には同地区の各家庭で栽培されていた。現在は10人余りで構成する組合が、村内の直売所などで販売し、種球を採取して在来種を守り続けている。 鮮やかな赤紫色の外皮や独特の辛み、強いにおいが特徴で、木下代表は「味が凝縮している」とPRする。 第二小の児童は総合学習の授業で村の特産品について学んでおり、近くに新しいほ場が設けられたことを縁に、作業に参加した。この日は、土に指で穴を掘り、中に2~3センチの種球を一つずつ植えていった。3年生の児童は「ニンニクを植えたのは初めて。どんなふうに育つのか楽しみ」と、順調な生育を期待した。 木下代表は「体験を通じ、地域ならではの農産物に親しみをもってもらえたらうれしい。来年6月ごろの収穫も一緒にできたら」と話していた。